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お役立ちコラム
中古トラックの選び方

新車トラックと中古トラックには違いが幾つかあります。新車トラックは、国土交通省に新車登録されると新車トラックに該当します。中古トラックは新車登録されていたトラックが中古車市場に出回っていた状態のトラックです。新車トラックのメリットは、未使用なためトラックの状態が良いことです。車内空間も綺麗でタイヤも摩耗していません。装備なども綺麗なまま。そのため、「自分の車は外観も内装もピカピカな状態でスタートしたい」と思う人にとってはお勧めです。デメリットは価格が高いこと。整備や希望するオプションによっては、想定以上に価格が高騰する可能性もあります。中古車のメリットとしては、新車トラックよりも価格が安いことです。購入に数百万円必要な新車トラックも、中古トラックなら百万円程度で購入できます。中古トラックのデメリットとしては、車の状態によって点検や整備が必要なこと。新車トラックは納車に数か月かかりますが、中古トラックは納車まで平均2週間程度です。

中古トラックをお得に購入するためには、購入時期を検討することが非常に効果的です。その理由は、中古トラックには安い時期というのが存在しているからです。同じ中古トラックでも購入時期が異なると導入コストが大きく異なるケースは決して珍しくありません。すなわち、中古トラックの購入時期を選ぶことで、中古トラックを販売しているお店を利用するトラック導入の費用対効果がさらに向上させられるのです。中古トラック販売店でお得にトラック購入できる期間としては、5月や8月など大型休みがある月です。その理由は、ゴールデンウィークやお盆休みなどの長期休暇のある月には売り上げが下がる傾向です。特に8月は最も中古トラック販売店にとって厳しい月で、8月は少しでも売り上げを確保するために割安でも中古トラックを販売したい気持ちが働きます。そのため、中古トラック購入には5月や8月が狙い目です。ちなみに、決算シーズンは中古トラックの購入には不向きです。決算シーズンはトラックメーカーが積極的に値引きして新車登録台数が増加する時期で、新車への乗り換えが活性化されます。そのため、中古トラック市場への車両流入数は決算シーズンが最多で、値下げしなくてもいい優良車両が増加します。その結果、中古トラック販売店での値段交渉は難航する傾向なのです。

中古トラックは目的に応じて選ぶことも大事です。トラックのボディは主にバン(箱)やウィング(開閉タイプ)ですが、その他にも平ボディやダンプ、冷凍冷蔵車や高所作業車など様々なボディがあります。トラックのボディは「使う目的」に合わせて購入しないと、せっかく購入しても宝の持ち腐れになる可能性もあります。例えば、引っ越しなど高さがある荷物を運ぶ機会が多いのに、雨に塗れる可能性があり幌がない平ボディのトラックを購入すると、本来の目的が果たされません。中古トラックを購入する前には、使用目的や購入予算、購入した後の使用期間などを冷静に分析した上で購入を進めましょう。また、維持費についてもしっかり考えておくこともポイントです。中古トラックは走行距離がかさんでいると、細かい部品交換が必要な場合もあります。少しでも長く使うには念入りな点検や整備が欠かせませんし、丁寧にメンテナンスすることで維持費の抑制にも繋がります。

たまに「○○認定車」と目にすることもあります。認定中古車とは第三者機関が厳しい検査やテストを実施して、一定基準がクリアされていることが認められた良質な中古車を指しています。中古トラックと言っても前に使用していたオーナーやそれ以前のオーナーがどんな乗り方をしてきたのかによって状態が変わります。丁寧に乗ってきた中古トラックなら新車トラックと大差ないような性能を維持しているトラックもありますが、その一方でメンテナンスなどが全く行われていない中古トラックは状態が悪化している可能性が高いのです。そうしたリスクを避ける意味合いでも、第三者機関が厳しく状態を調査してくれるので、安心して乗れるトラックを探している方には認定中古トラックをお勧めします。また、中古トラック販売店の中には「AIS評価」を採用しているネットワークに加入しているお店もあります。AIS評価とは株式会社AISが行う品質評価システムで、中古車の信頼性向上が目的の全国共通の品質評価基準です。中古トラックを購入しようとするお店がAIS評価を行なっているかどうかも、判断基準の一つにしても良いかもしれません。

中古トラックを購入するときには、保証の有無は必ず確認しておきましょう。保証がついていれば万が一の場合に整備や修理してもらえるので安心です。「メーカー保証」は新車トラックが対象の保証制度です。新車トラックが対象ですが、購入してすぐ売却された中古トラックにはメーカー保証が残っている場合もあります。ただ、中古トラックでまだ残っているメーカー保証を使用するには「継承手続き」が必要。継承手続きは12ヶ月点検相当の整備が必要なので、ある程度の費用負担を認識しておきましょう。手間や経費はかかりますが、製造元の保証なのでつけておいたほうが安心です。ちなみに、メーカー保証は「ディーラー保証」とも呼ばれています。「販売店保証」は、中古車販売店が独自で行っている保証で、自社で取り扱っている中古車を対象に独自の保証をつけています。独自保証なので保証内容はお店によって違います。保証部位が限定されていたり期間内でも走行距離の条件が設けられていたり。また、販売店保証は期間は短めに設定されていることが多いです。半年や3ヶ月程度など。走行距離の上限もお店によってまちまちで、1,000㎞~5,000㎞といったところが相場です。販売店保証をつける場合には、保証内容をしっかり確認しておきましょう。

中古トラックを購入するには、まずは見積りを取りましょう。見積りを依頼する先は、中古トラックを在庫している販売店はもちろん、中古車情報サイトなどです。最近ではフリマアプリで中古トラックを購入する人もいますので、気になる場合は中古トラックを出品している人に見積りを依頼することもお勧め。気になる中古トラックを見つけた場合は、できるだけ早く見積り依頼を出しましょう。その理由は、ご自身が気になる中古トラックは他の人も気になっていることが多いのです。「見積りどうしようかな」と迷っている間にも、入れ違いで購入されている場合もあります。「あのとき見積り依頼しておけば…」と後悔しないためにも、気になる場合はすぐに見積り依頼を出しましょう。見積り依頼と併せてやっておきたいことが在庫確認です。在庫が豊富な販売店や中古車情報サイトなら問題ありませんが、そもそも在庫がないと見積りも購入もできません。そのため、見積りと並行して在庫確認もしっかりやっておくと安心です。

中古トラックの購入が決まり、いざ支払いするときになって「あれっ、支払い金額が見積りと違う」と感じる場合もあります。その理由は、中古トラックの購入には「車両価格」「支払い価格」2種類の価格が関係しているのです。「車両価格」とは、単純にトラックだけの価格と思われがちですが、「現状引き渡し」「整備なし」と明記されている項目以外は販売状態にするために行う整備なども車両価格に含まれます。車両取引について定めた「公取協規約」を確認しても、「現状渡し販売以外では保証付き/なしにかかわらず整備費用を店頭渡現金販売価格(現金販売価格)に含める」と定められています。また、別途整備費用などを見積もりに入れてはいけない決まりなのです。「支払い価格」とは車両本体価格だけではなく、法定費用や各種代行手数料などの諸費用を含んだ支払い価格です。中古トラックを購入するときには、車両価格だけでなく「支払総額」もしっかり確認する必要があります。支払い時に困らないよう、中古トラックの購入が決まったら「車両価格+諸費用」の確認と準備をしておきましょう。

トラックのイメージとして、荷台が露わになった平ボディを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、トラックは荷台部分に搭載する機能や架装する荷室などの形状でさまざまなボディタイプに分類されるのです。目にする機会が多いトラックの主なボディタイプは主に「バン(箱)」「ウィング(開閉タイプ)」ですが、その他にも「平ボディ」「ダンプ」「冷凍冷蔵車」「ローダー」「塵芥車」「ミキサー車」「高所作業車」「トレーラー」もあります。これらの中で最も古いオーソドックスなボディタイプは平ボディで、荷台が露わになった構造の平ボディは積み荷の形状にとらわれず積載できる汎用性の高さで人気を集めています。ただ、積み荷が風雨の影響を受けやすく荷崩れが原因の積み荷の落下、飛散リスクも存在しています。運送業務により高い輸送品質が求められる昨今では、荷室を架装したアルミボディやウイングボディなどへのニーズが高まっています。また、トラックはボディサイズで自動車重量税が変わるのです。自動車重量税は新車登録時と車検時に課税される税金で、車検証に記載されている有効期限分の税金を一括で支払うことになります。購入する中古トラックが営業用または自家用車、車両総重量やエコカー減税適用の有無、経過年数などで税額が変わります。また、大型トラックの自動車重量税は、エコカー減税適応の有無によって金額が異なります。

中古トラックは運行前に運転ドライバーが点検することが法律で義務付けられています。この点検は「運行前点検」と呼ばれる日常点検整備ですが、整備と言っても点検車両のボルトやナット類に緩みがあれば締め直して、タイヤの空気圧が低ければ空気を入れる程度です。 日常点検整備は基本的に目視や手で触るなどで行われて、異常を発見したら整備工場に依頼して整備を行うことで解決します。シンプルに「トラックの健康診断」と認識しておけば安心です。トラック日常点検整備の点検項目は、国土交通省の公式Webサイト内で公開されているので、ダウンロードしておくと便利です。トラックは車検とは別に「3ヶ月点検」「6ヶ月点検」の実施が義務付けられています。3ヶ月点検は業務用トラックや自家用大型トラックに義務付けられていて、47の点検項目があります。6ヶ月点検は自家用小型・中型のトラックに義務付けられる定期点検で、22の点検項目があります。また、定期点検は記録がないと第三者が確認できないので、定期点検の整備を行ったら定期点検記録簿に記帳し保管します。

トラックは積載量で「大型」「中型」「小型」の3つに分類されています。トラックを車検に通すときの一般的な流れは次の通りです。「①事前にネット予約や販売店で車検の見積りを依頼する②車検日程を決める③車検当日に必要書類を持参し車を預ける④車検終了後に検査結果の説明を受ける⑤車検費用を支払い車を引き取る」トラックの車検に必要な書類は次の3つです。・車検証(自動車検査証)・自賠責保険証(自動車損害賠償責任保険証明書)・自動車税納税証明書※自動車税納税証明書は、「自動車税を滞納していない」「自動車税納付後3週間経過」している場合は提示しなくて問題ありません。また、トラックの車検は「法定費用」「車検基本料」があります。法定費用には自動車重量税や自賠責保険料、検査手数料が含まれています。これらは国や保険会社に必ず納める費用なので、どこの業者で車検を通しても費用は一定です。車検基本料は業者によって整備費用や事務手数料が異なる変動費用です。また、中古車登録されている年式だけでなく登録月の確認も忘れないようにしましょう。

トラックを含む自動車は性能向上や年々変化する規制に適応するため、状況に応じてバージョンアップしています。機械設計に変更や改良を加えてバージョンアップやリニューアルを行うことを「モデルチェンジ」と呼んでいて、トラックだけではなくあらゆる工業製品でも行われています。トラックのモデルチェンジはある程度の期間を設けて定期的に行われており、ブランド名(いすゞの小型トラック「エルフ」や三菱ふそうの大型トラック「スーパーグレート」など)はそのまま残っています。2017年には大手トラックメーカーの大型トラックが一斉にフルモデルチェンジしたことも、トラックに関わる人にとって記憶に新しいかもしれません。現在は全国規模で毎年開催されるトラックの展示会で新モデルが発表されるだけではなく、各メーカーのホームページなどで最新モデルの情報が公開されています。トラックのモデルチェンジは、大きく分けて2種類あります。1つは車体の一部に変更を加えるだけの細かな変更の「マイナーチェンジ」。もう1つが、現行モデルから大幅にリニューアルして次のモデルとして移行させる「フルモデルチェンジ」。マイナーチェンジは、トラックがフルモデルチェンジするまでの間に規制変更や業界の状況変化、リコールなどに合わせて改良を加えていきます。モデルそのものは大きく変わらないので、現行モデルの売り上げが落ちない配慮として、マイナーチェンジを行っているという側面も。フルモデルチェンジは根本的な部分から変更されるので、現行モデルの操作に慣れている人にとって1から覚え直しになる可能性もあるので、基本的にフルモデルチェンジが行われるスパンは長いです。これらを踏まえて、モデルを選んでください。

中古トラックを購入しようとすると、見積りや状態説明のとき「修復歴」との言葉を聞くこともあります。修復歴とは、「軽微な修理の場合でも修復歴に含まれるの?」と考える人もいますが、修理履歴と修復歴は異なります。トラック部分(フレーム・フロントクロスメンバー・ダッシュパネル・フロントインサイドパネル・ルーフパネル・ピラー・ラジエータコアサポート・ルームフロアパネル・トランクフロアパネル)に手が加えられた場合、買取基準や買取査定に影響する修復歴が記録される仕組みです。事故歴があるトラックでも修復歴がなければ軽微な事故だと判断されて、事故歴がない場合でもフレーム交換を行ったトラックは買取基準や買取査定に影響があります。しかし、事故歴や修復歴がある場合でもトラックには資産価値が残されているので、購入する中古トラックに事故歴や修復歴がある場合でも「もうトラックに価値がない」と諦めなくて大丈夫です。

トラックの走行距離はメーターパネルの「オドメーター」に表示された数字で確認できます。走行距離を見る目安はトラックのサイズによって異なり、小型トラックなら20万km、中型トラックなら40万km。大型トラックなら70万kmを超えたあたりで一気に価格が下がる傾向にあります。このルールは高年式トラックも同じで、高年式トラックのメリットである高い性能を重視するならば、低走行車トラックを購入するより高走行トラックを購入した方が、より安く高性能トラックが手に入れられます。このことからも、走行距離の長いトラック(高走行車)のメリットは価格の安さなのです。その一方、リスクの高さがデメリットです。トラックに限りませんが、使用回数が多いほど故障や劣化リスクが高まります。走行距離が短いトラック(低走行車)のメリットは、故障リスクが低くなる点です。ただ、必ずしも「あまり走っていない=状態がよい」訳ではないので、やはり自分の目でしっかり確認することが大きなポイントです。低走行トラックになるほど購入価格も高くなるので、走行距離で購入予算の妥協点を考えておきましょう。

トラックの燃費は、エコカー基準をクリアしていたり年式などで条件が異なります。国土交通省が一般向けに公開している「自動車燃費一覧」を参考にすると平均燃費の目安がわかります。トラックのサイズと燃費目安は次の通りです。小型トラック(最大積載量3t未満)なら10km/L~12km/L、中型トラック(最大積載量3t~6.5t未満)なら7km/L~9km/L、大型トラック(最大積載量6.5t以上)なら4km/L~5km/Lです。この数値は毎年公開されていて、年度ごとに新型登録された車両の平均値です※登録済みの旧式は加味されません。トラックの燃費は年々基準値が上がり燃費は改善されていますが、積載量が多い大型トラックの燃費は悪くなる傾向にあります。ちなみに、トラックメーカーが販売カタログやWebサイトで公開している燃費値は、国土交通省の規定に準じテストコースを走行した場合の燃費の平均値です。ご自身が乗っているトラックの燃費は、次の方法で判定できます。一つ目は「満タン法」で、満タンに給油した状態から給油量(消費ガソリン・軽油量)と走行距離の比率で割り出します。数式は「走行距離(トリップメーター値)÷給油量=燃費」です。二つ目は「一定期間の給油量を管理」することです。1か月などの期間を決めた上で、一定期間内でどのくらい走行し、その時の給油量はどのくらいかを平均します。三つ目は「給油ランプをヒントに計算」すること。ランプが点灯したら給油して、次のランプ点灯までの給油量と走行距離の平均値を割り出します。燃費に関して言えば、現在日本で使われているのは「JC08モード」「WLTC(Worldwide harmonized Light duty driving Test Cycle)」です。それぞれの詳細は別の機会で解説します。

トラックにつけるオプションは魅力的な装備が多いですが、取り付けた後で「実は必要なかった」と思うものも。その一方で、「装備をつけておけば良かった…」と後悔することもあります。このように、オプション選びで頭を抱えてしまう人も少なくありません。トラックをより便利に乗るためには、トラック購入する前にオプションの必要性をしっかりと考えることがポイントです。オプションには後付けできるタイプとできないタイプがあります。 トラックのオプションは「メーカーオプション」「ディーラーオプション」がありますが、ポイントとしては「後付けできるかどうか」です。メーカーオプションは工場で車を製造する段階でつけるオプションで、一例としては次のような物です。「純正ナビ」「先進安全装備」「バックモニター」「自動格納ドアミラー」「スマートエントリーシステム」「本革シート」「サンルーフ」などです。メーカーオプションは新車トラック購入時だけ注文を受け付けているので、基本的には後付けできません。一方のディーラーオプションは、後付けできます。主なディーラーオプションとしては、「フロアマット」「ETC車載器」「リモコンエンジンスターター」などです。トラックの整備に詳しい場合は、カー用品店やインターネットでオプションを購入して、自分で取り付ける方法もあります。

購入した中古トラックを、何らかの理由で売却することもあります。長年乗って愛着がある中古トラックは、できる限り高く売りたいと思います。中古トラックを高く売るには、まずは一度査定することをお勧めします。査定方法も色々ありますが、最近ではインターネットを使った「一括査定」が人気です。一括査定は引越し業者を決める時にも行われていて、相見積もりはトラックを売りたい時にも有効な手段と言えます。例え売却したい買取店がトラック買取専門店でも、店舗によって査定基準は異なります。一括査定で複数の買取店から査定を受けると、買取価格だけでなくスタッフの対応やサービスも比較できます。一括査定を受けることで買取価格などが比較でき相場感覚が身に付き、各社が買取金額を競争するため、結果的に買取金額アップにつながることが多いのも特徴です。トラック買取店に持ち込んでの査定は、ディーラーや中古車買取店と違ってトラックに詳しく明確な基準で査定してくれます。併せて、豊富な専門知識や相場感覚で最新の人気車種についても正当に評価してくれることもメリットです。トラックの買取金額を上げるには、「一番高く売れる決算期」「一括査定を利用する」「査定前にトラックを丁寧に清掃」など、買取査定が上がるための方法を実践しましょう。