トラックドライバーの方は、4tトラックの積載量をご存知でしょうか。
自分が乗るトラックの積載量を把握しておかないと、知らずの内に過積載で罰則や事故にもつながりかねません。
そこで今回は、過積載の基礎知識や過積載が危険な理由などを解説します。
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目次
過積載とは
過積載とは、道路運送車両法で制定されているトラックの荷台に積載する貨物量が、定められた最大積載量を超えた状態です。
過積載は道路交通法違反ですし、大きな事故を招く原因としても問題視されています。過積載の取り締まりは強化されていますが、実際に過積載が原因の重大事故も起こっています。
事故だけではなく、過積載を行なった際の責任の所在を明確にする問題点も挙げられます。ドライバーの責任になる場合も目立ちますが、実際には事業所や荷主に指示されて断れない場合も多いです。
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過積載が危険な理由
ここでは過積載が危険な理由を3つ解説します。
下り坂でブレーキが効かなくなる
過積載で下り坂を走るとブレーキを多く使うことになります。
下り坂では通常の積載量と比較してスピードが増すので、普段よりもブレーキに負担がかかります。その結果、ブレーキが熱くなりブレーキが効かなくなる可能性も。
横転の危険もある
過積載では車体のバランスが悪くなります。
車体のバランスが悪くなると、横転や対向車線へのはみ出しなどさまざまな危険があります。その結果、重大な事故に繋がる恐れもあるのです。
制動距離が伸びる
過積載だと制動距離が伸びます。
制動距離が伸びる原因は、過積載で車の重さも大きくなり走行方向への力が加わるため。重さも大きくなるので衝突時の衝撃も大きく、重大事故を引き起こす可能性が高くなります。
過積載で罰則を受けることも
ここでは過積載の罰則などを解説します。
荷主への罰則
過積載違反の荷主で再度過積載を行なう可能性があると判断されたら、警察署長から再発防止命令が下されます。
再発防止命令違反を犯した場合には、6月以下の懲役または10万円以下の罰金刑が科せられます。
事業主への罰則
事業主がドライバーに対して過積載を指示すると法律で罰せられます。
法令違反を判断する項目は以下の5つです。
計画的な過積載
日常的な過労運転
社会的影響力が大きい事故を起こした場合
死傷者を出す事故を起こした場合
ドライバーへの監督や指導せず速度違反を繰り返した場合
これらのどれか一つでも違反した場合は、運行管理者資格者証の返納と資格が取り消されます。
運転手への罰則
過積載を行なったドライバーへは違反の回数で罰則内容が変わってきます。
初めての違反では車両使用停止処分が与えられて、再違反では過積載が5割未満または3年で4回で指導が入ります。
その後は定期報告が義務付けられて、過積載が5割~10割未満・3年で4回の場合は事業の停止・これ以上の場合は事業の許可の取り消し処分が課されます。
積載量の計算方法
ここでは積載量の計算方法の解説です。
「最大積載量=車両総重量―車両重量―定員×55kg」
この計算式を覚えておきましょう。
車両総重量からトラックの重量と、定員の重さを引いた数字がトラックの最大積載量になります。クレーンがついたものや冷凍冷蔵設備、ゲート昇降装置などが設置されている場合はそれだけ車両重量も上がります。
過積載を防ぐ方法
最後に過積載を防ぐ方法を解説します。
自重計を利用すると過積載を防げます。土砂などを積載したときに自重計やトラックスケールを利用して過積載でないことを確認しましょう。
慣れてくると目視である程度は判明できます。土砂などは平ボディーの煽りの部分の高さまでに収まっていることが基本です。
過積載になる可能性がある場合でも、煽りの高さに達していなければ過積載ではありません。ドライバーの体重や荷物の重さや大きさを正しく管理できれば過積載は防げます。
まとめ
そこで今回は、過積載の基礎知識や過積載が危険な理由などを解説しました。
過積載は、事業主と荷主、トラックドライバーそれぞれが絡む複雑な問題。過積載は危険な行為であることに変わりはなく、過積載に対する罰則も非常に重いのです。
今回の記事を参考にして、過積載は決して行なわないように認識しましょう。
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