トラック・運送・トラックドライバー情報

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トラックのタイヤの交換タイミングと選び方

更新日:2023/05/08

トラックのタイヤはどんなタイミングで交換すべきなのでしょうか。また、交換するときには、どんなタイヤを選ぶのが適切なのでしょう。安全を守るために、タイヤの交換について知っておくべきポイントについてまとめます。

トラックのタイヤ交換タイミング

タイヤの使用期間は最長でも5年程度が限界といわれます。これは空気圧を適性に保ち、急ブレーキや急発進をできるだけしないよう注意して乗車していたと仮定しての寿命です。また、運転する頻度が高ければ、当然、劣化は早まります。

そのため、タイヤの交換タイミングを知るには、年数よりもタイヤを日頃からよくチェックして状態を確かめておくことが大切です。
目安となるのはスリップサインです。スリップサインはタイヤの表面のトレッド(溝)パターンの溝の奥にあり、タイヤの表面が1.6mm擦り減ると出てくるようになっています。スリップサインはタイヤの周上6箇所にあり、これが1ヶ所でも出てきたらそのタイヤはもう使えません。このことは道路運送車両の保安基準で決められています。

つまり、タイヤはスリップサインが出て来る前に交換するということです。トラックを運転する前には必ずタイヤを点検し、スリップサインを確認しましょう。また、このとき、タイヤの側面までひびが入っていないかどうかもチェックしてください。ひびが側面にまで至っている場合もバーストの危険があります。

タイヤ交換時期の目安は一つではない

皆さんは自分のトラックのタイヤはどのくらいの目安で交換しているでしょうか?「タイヤの溝をチェックしてツルツルになりかけたら交換」と思っているドライバーも多いと思います。しかし、タイヤ交換時期の目安はタイヤの溝だけではありません。

タイヤの溝だけではなく、走行距離や見た目のチェックなどいくつかの項目があるのです。

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走行距離から考えるタイヤ交換の目安

まずは走行距離からタイヤの交換の目安を知る方法です。タイヤの溝の深さは一般的に約8mm。もちろんこの深さは新品のタイヤです。また、スリップサインが出るには溝が1.6mmでなくてはなりません。

 

タイヤメーカーや材質などにも差がありますが、通常1mmタイヤがすり減るためには約5,000km程の走行距離が掛かります。つまり、溝の深さを測ると走行距離を導き出せることになります。溝の深さが5mmの場合は5,000km×3mmの摩耗で、15,000km走行したことになります。

走行距離以外のタイヤ交換の目安

走行距離以外のタイヤ交換の目安も解説します。

 

使用年数

タイヤの使用年数も目安です。「タイヤは溝があれば何年でも安全に走れる」と思っているドライバーもいるかもしれません。実は、タイヤには使用年数(食品では消費期限)があるのですが、一般的には溝の深さや走行距離で交換するので期限は記載されていないのです。

しかしながらタイヤにも消費期限が存在しており、4年~5年が目安です。ただ、安全に走行するには3年を目安に交換したほうが良いと言われています。

ちなみに。この場合はノーマルタイヤの耐用年数でスタッドレスは1年ごとに交換したほうが安全。その理由は、スタッドレスタイヤは通常のタイヤよりも材質が柔らかく劣化が早くなります。

 

スリップサイン

スリップサインもタイヤ交換の目安です。スリップサインは新品タイヤでは確認が難しいと思います。「どれがスリップサインなのか確認できない」ドライバーもいるかもしれません。

実は、タイヤのスリップサインはタイヤの溝が減らないと確認できません。タイヤの側面に△のマークがありますが、ここにタイヤのスリップサインが隠されているのです。タイヤの溝が減ると少しづつ見えてきます。

スリップサインの場所に到達したらタイヤの溝の深さは1.6mm。そのままで走行するとハイドロプレーニング現象やバーストする危険があります。

タイヤの外観から分かる交換時期の目安

 

ここではタイヤの外観から分かる交換時期の目安を解説します。

ひび割れ

タイヤにひび割れが見つかったらタイヤ交換の目安です。タイヤの側面や路面への接地部分にひび割れが起こると、ひび割れがさらに大きくなり走行中にバーストしてしまう危険性が高くなります。仮にバーストしなくてもタイヤ本来の効果が発揮できず、スリップやタイヤが割れることも考えられるのです。

タイヤ側面の傷

タイヤ側面の傷にも注意しましょう。タイヤは路面に接している部分だけで車を支えていません。タイヤ全体で路面からの衝撃を受けとめて車体を保つように設計されているため、タイヤの側面の傷は致命的なダメージを与える可能性があるのです。

何らかの理由でタイヤの横をこすった時などに側面に傷が入ります。そのため、側面をぶつけてしまった時は注意して確認しておきましょう。

異物がタイヤに刺さっている

タイヤのパンク原因はタイヤに異物が刺さっている場合も多いのです。以前のタイヤはチューブに空気が入っていましたが、最近のタイヤはチューブレスタイヤも多く販売されています。そのため、異物が刺さった状態で走行するとタイヤの摩耗が進みサ異物が簡単に刺さってしまうのです。

その結果、タイヤ内部の空気が漏れてタイヤがパンクするのです。ちなみに、キレイな道路でも釘やガラスなどが落ちていることも多いので注意しておきましょう。

偏摩耗

偏摩耗はタイヤの空気圧が低い状態で走行する発生します。空気圧が低い状態で走行していてカーブや右左折すると、車の重さでタイヤが外側や内側に動いて本来は接地しない部分が摩耗することで起こるのです。

タイヤは路面に設置部分は丈夫にできていますが、側面にも同じ強度で造られていません。偏摩耗していると、走行距離や溝の深さ関わらずバーストして大変危険です。

トラックのタイヤ交換を怠るリスク

トラックのタイヤの交換を怠って劣化が進んだタイヤのままでトラックを走らせることは、大変危険です。

タイヤが経年劣化するとひび割れが起こり、このひびがタイヤのバーストの原因になります。ひび、あるいはキズが入ったタイヤで高速走行を続けるとタイヤがたわんで負荷がかかり、ひびやキズ部分からいきなりタイヤが破裂して空気が抜けます。これがバーストですが、トラックのタイヤのバーストはしばしば悲惨な事故につながります。

トラックが走行困難に陥ってガードレールや周囲の走行車に激突する、あるいはタイヤのバーストの衝撃で並走していた乗用車に被害を与えることもあります。タイヤの劣化や不具合は、ブレーキの故障と同じくらい危険なものだということをしっかり意識しておきましょう。

トラックのタイヤの選び方

タイヤを新しく購入するときは、次の点に注意して選びましょう。

タイヤの種類を選ぶ

タイヤの種類には主に、チューブタイヤ、チューブレスタイヤ、バイアスタイヤ、ラジアルタイヤの4つがあります。
チューブレスタイヤは、釘などが刺さっても急激には空気が抜けない構造になっています。
また、バイアスタイヤとラジアルタイヤはそれぞれ、タイヤ内部のカーカスと呼ばれる部分の配置が異なっています。ラジアルタイヤのほうが操縦性や安定性が高く、耐摩耗性も優れています。スリップが少なく、高速走行での乗り心地が良いのもラジアルタイヤです。

トラックのタイヤのサイズを確認する

トラックのタイヤのサイズは、タイヤのサイドウォール(側面)に刻印してあります。
表記は「11R22.5 16PR」などとなっています。11はタイヤの幅で、インチで示されています。Rはラジアルタイヤという意味です。22.5は内径が22インチであることを示しています。そして16PRのPRはプライレーティングのことで、荷重指数を示しています。

トレッドパターンを選ぶ

タイヤ表面のトレッドパターンにも種類があります。
リブ型は良路(舗装路や高速道路)の走行に適したトレッドパターンで、乗用車や小型トラックに向いています。
ラグ型は悪路走行に適し、駆動力や制動力の強さに特徴があり、トラックによく使用されます。リブラグ型は良路でも悪路にも対応する複合型です。やはりトラックに適していて、通常はこれを選ぶのが良いでしょう。
もう一つ、ブロック型というのもありますが、これは通常、スタッドレスタイヤやスノータイヤに使用されます。

タイヤはトラックの中で、道路と直接接する唯一のパーツです。安全運転を遂行するため、また快適にドライビングするためにも、交換時期、選び方に十分な注意を払いましょう。

まとめ

本記事では、タイヤ交換のタイミングや目安を解説しました。タイヤは意外と価格が高くタイヤの交換時期を延ばしている方もいるかもしれません。しかし、安全かつ確実な走行のためにも早く新しいタイヤに交換する事を強くおすすめします。

中古トラックを豊富に取り扱っているステアリンクでは、トラックのタイヤに関するご相談も賜っております。トラックの使い方に最も適したタイヤを装着すれば、その性能を最大限に引き出せます。正しいタイヤで安全で快適に使いましょう。

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