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トラックのスタッドレスタイヤの寿命や価格、交換のタイミングを解説

更新日:2022/04/27
トラックのスタッドレスタイヤの寿命や価格、交換のタイミングを解説

冬の時期、安全なドライブに欠かせないのが「スタッドレスタイヤ」です。スタッドレスタイヤを使用すれば、積雪や凍結した路面を安全に走れます。


今回は、トラックのスタッドレスタイヤの寿命の目安や、価格、交換のタイミングなどを紹介します。トラックのタイヤをスタッドレスタイヤに交換しようとお考えの方は、ぜひ読んでみてください。

スタッドレスタイヤとは

スタッドレスタイヤは、積雪や凍結した道路でも安全に走行できるように作られている冬用タイヤです。 スタッドレスタイヤには柔らかい感触のゴムが使用されています。そのため、凍った路面でもタイヤが滑りにくく加工が施されているため、走りが安定します。

近年では、雪道や氷で凍結した道以外の環境での走行性能にも磨きをかけ、耐久性の向上を図るべく開発が進められています。

トラックがスタッドレスタイヤを装着するメリット

スタッドレスタイヤを装着する主なメリットは、「安全性の確保」です。ここからは、スタッドレスタイヤを装着することによってどのように安全性が確保されるのかを詳しく解説します。

雪や氷のある路面で走行が可能

スタッドレスタイヤは、低い路面温度でも性能を発揮できるようタイヤの構造が工夫されています。 溝を深めに設計して、雪道で地面に吸い付く仕組みを使い、タイヤが空転するのを防ぎます。そのため、雪が積もっている道でもブレーキが利き、カーブも安全に走行が可能です。

サマータイヤよりもゴム質が柔らかいので滑りにくい

スタッドレスタイヤのゴム質は、サマータイヤよりも柔らかく作られており、滑りにくいです。タイヤの接地面がグリップ力を発揮して路面に食い付くため、凍結した路面に張っている水の膜を取り除く効果があります。 これにより、雪にスタックして前に進まなくなる心配が減り、事故を起こす可能性が低くなります。

トラックがスタッドレスタイヤを装着するデメリット

トラックがスタッドレスタイヤを装着するデメリットは「タイヤ寿命の短さ」です。スタッドレスタイヤを装着したトラックは荒れた路面でも走りが安定する反面、グリップ力を重視したゴムの柔らかさが原因で性能劣化が早いという難点があります。

冬以外は走行性能が下がる

スタッドレスタイヤのゴムは柔らかく溝が深いため、グリップ性能がすぐに劣化して冬以外の走行性能が下がってしまうという難点があります。反面、サマータイヤは、ゴムの質が硬めで溝が浅く作られており、適度なグリップ力で街中、高速走行問わずに走ることができます。

ゴムが柔らかいため摩耗が激しく燃費の悪化につながる

スタッドレスタイヤのゴムは柔らかいため摩耗が激しく、装着して走行すると燃費の悪化につながります。 スタッドレスタイヤは、冬以外の季節でも使えますが、熱によるタイヤの摩耗が激しくなるため、燃費を考慮するとサマータイヤが有利です。

トラック用スタッドレスタイヤの寿命・交換時期

タイヤ交換の画像

ここからは、トラック用のスタッドレスタイヤの耐用年数や走行可能距離について紹介します。タイヤの交換時期を誤ると、パンクやスリップによる事故が起こる可能性があるため、寿命や交換時期の目安を確認して、安全にトラックを走らせましょう。

耐用年数|新品保管の場合3年程度が目安

新品保管の場合、耐用年数は3年程度が目安です。適正な環境に保管されていたタイヤであれば、2シーズン前のタイヤでも同等の性能を保つとされています。

ただし、使用状況や保管場所によって耐用年数は変化するため、走る距離や頻度が多いなら、スタッドレスタイヤの耐用年数は3年よりも短くなるでしょう。

走行距離|約10,000kmから15,000kmが目安

走行可能距離は、約10,000kmから15,000kmが目安とされています。サマータイヤは約30,000kmが目安とされているため、2分の1から3分の1程度と理解しましょう。

ただし、タイヤの状態で距離が短くなるため、タイヤの点検を怠らないようにしましょう。

スタッドレスタイヤの適切な空気圧

スタッドレスタイヤの空気圧を適切に保つには、車の製造メーカーが指定する数値の範囲内で調節しましょう。空気圧が低くなってしまうと、燃費性能が低下し、タイヤの摩耗が悪化するおそれがあります。

たとえば、空気圧が100kPa(キロパスカル)分異なると、約1%分燃費が悪化して、その分燃料代の負担が大きくなってしまいます。日ごろからガソリンスタンドなどで、空気圧チェックを行うと、スタッドレスタイヤを長く使えます。

トラックのスタッドレスタイヤを使う際の注意点

スタッドレスタイヤを使う際に注意したいポイントは主に2つあります。いずれも安全運転を実現するために重要なポイントですので、トラックを大切に使うためにも注意するとよいでしょう。

同じ状態のスタッドレスタイヤを全ての車輪に装着する

同じ状態のスタッドレスタイヤを全ての車輪に装着しましょう。4本のうち1本でも摩耗が違うタイヤを装着していると、車体のバランスが悪くなり、思った通りの性能を発揮しなくなります。 また、適度なタイミングで左右前後のローテーションをすると均等な摩耗を実現します。

タイヤの溝がすり減っていないかを点検する

タイヤの溝がすり減っているかどうかのチェックも大切です。 国土交通省の条例には「冬用タイヤの溝の深さがタイヤ製作者の使用限度を超えていないこと等が確認されていること」と明記されており、新品装着時から50%摩耗しているタイヤは条例違反になる可能性があります。

タイヤがすり減った状態では、スリップ事故を引き起こす危険があるため早めの交換がおすすめです。

トラックのスタッドレスタイヤの価格

ここからは、トラックのスタッドレスタイヤの価格をご紹介します。紹介する価格はあくまで一般的な価格であるため、購入時期によって差が生じる場合があります。詳しくは販売店にお問い合わせください。

2t~4t小型トラック

2tから4tまでの小型トラック向けのスタッドレスタイヤの価格は約11,000円から27,000円(※)です。バンタイプ商用車と共通の商品が多いため、生産されている商品が幅広く、お気に入りのタイヤを選べるでしょう。

※2022年1月現在の参考価格

6t~8t中型トラック

6tから8tまでの中型トラック向けのスタッドレスタイヤの価格は約11,000円から42,000円(※)です。小型トラックと一部被る商品があり、加えて中型8t向けのタイヤも販売されているため価格帯は幅広くなっています。

※2022年1月現在の参考価格

10t大型トラック

10tの大型トラック向けのスタッドレスタイヤの価格は約21,000円から57,000円です。大型向けに特化したタイヤ商品が販売されており、小型・中型と比較して値段が高額となります。

※2022年1月現在の参考価格

トラックのスタッドレスタイヤに関することはステアリンクへ

スタッドレスタイヤは、ゴム質が柔らかくすり減りやすいため、サマータイヤと比べても寿命が短いです。すり減ったスタッドレスタイヤで街中を走っていたなら条例違反となり、事故を起こす可能性もあります。違反や事故を避けるために、早めのタイヤ交換がおすすめです。

中古トラック専門店「ステアリンク」では、中古トラック販売や買い取り、レンタル、整備などのサービスを自社で提供しています。今お乗りのトラックをスタッドレスタイヤへ交換を検討していましたら、ぜひステアリンクにお問い合わせください。