トラック・運送・トラックドライバー情報

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トラックのオルタネーターの交換時期は?費用や点検方法についても解説

更新日:2023/06/19
オルタネーターの画像

みなさんは、トラックの部品である「オルタネーター」をご存じでしょうか。

オルタネーターとは、エンジンから伝わるエネルギーで発電を行う部品のことで、トラックを動かすためには欠かせない部品です。 オルタネーターのメンテナンスを怠ると、トラックが故障する原因となります。日頃から、適切なタイミングでの交換や点検を行い、トラブルを未然に防ぎましょう。

今回はトラックのオルタネーターの交換にかかる費用や方法、トラブルを未然に防ぐコツを解説します。

 

オルタネーターの役割と仕組み

オルタネーターとは、「発電機」という意味です。 オルタネーターは、エンジンを動かすことで生じるエネルギーを、電力へ変換してバッテリーに充電させる仕事をしています。トラックを動かすためには欠かせない部品です。

ここからは、トラックを走らせるためにオルタネーターがどのような役割を果たすのかを順に紹介します。

  1. エンジンを始動させて、燃料を使いエネルギーを発生させる
  2. 発生したエネルギーをオルタネーターに送り、電力に変換する
  3. エンジンからエネルギーを受け取り、オルタネーターに組み込まれている電磁石を回転させる
  4. 電磁石を回転させて生じた電力を、バッテリーへ供給し充電させる
  5. バッテリーは送られてきた電力を受け取り、充電する
  6. 充電された電力は、トラックのエンジン始動や運転中の動作に使われる

オルタネーターの中には電磁石が組み込まれており、回転することでエンジンのエネルギーを電力に替えています。オルタネーターが故障し、バッテリーへの電力供給が途切れた状態でバッテリーを使うと、トラックはエンジンを始動させられなくなります。

 

オルタネーターの寿命と交換目安

オルタネーターは、10年もしくは10万kmの走行距離を満たしたときに交換するとよいといわれています。 ただし、上記は目安であるため、トラックを使う環境や保管状態によって使える期間や走行距離が変化します。

オルタネーターの故障を防ぐために、日頃からエンジンの調子を点検する習慣をつけましょう。

 

オルタネーターの点検方法

車を整備する画像

オルタネーターの点検手順は以下の4段階です。お近くのカー用品店やホームセンターで「電圧計」を購入してから点検を始めましょう。

1.電圧計をバッテリーにつなぐ 電圧計をバッテリーにつなぎます。作業をする前に、エンジンがかかっていないことをチェックしてから、電圧計の導線2本を、それぞれプラスおよびマイナスの端子につなぎます。

2.バッテリーの電圧をチェックする 電圧計のメーターでバッテリーの電圧をチェックしましょう。導線をバッテリーにつないだら、V(ボルト)単位で表示されているメーターの数値を確認します。 電圧は、エンジンがかかっていない状態で「12V以上」が目安です。電圧が不十分なら、バッテリーを充電してもう一度確認してみましょう。

3.エンジンを始動する アクセルをふかし、エンジンの回転数を上げてエンジンを始動させます。バッテリーに蓄えている電力が使われると同時に、エネルギーを再び電力へ変換する流れが出来上がります。

4.エンジンがかかった状態で電圧計の数値をチェックする トラックのエンジンがかかった状態で、電圧計の数値を改めてチェックします。バッテリーの電圧は13Vから14V程度が目安です。 エンジンがかかる前の状態よりバッテリーの電圧が上がっていれば、オルタネーターによりエネルギーを電力に変換できているとわかります。バッテリーの電圧が上がっていないなら、オルタネーターが電力に変換できていない可能性があります。

 

オルタネーターが故障した場合の症状

オルタネーターが故障しているかどうかは、トラックを走らせていれば見極めることが可能です。

以下、オルタネーターの故障が疑われる症状を2点ご紹介します。もし、該当する項目があれば、一度オルタネーターを点検するとよいでしょう。

異音がする

オルタネーターの組み立てに使われているベアリングの劣化やベルトのゆるみ、プーリー(滑車)の消耗によって軋んだ音がする場合は寿命が近く、修理や交換の合図です。 ただし、オルタネーター以外にもエンジンに組み込まれている部品があるため、点検を行ってからオルタネーターの故障かどうかを判断しましょう。

警告灯が点灯する

トラックのメーターに備わっている警告灯がついていると、充電不足でオルタネーターが機能していない可能性があります。 警告灯は、バッテリーへ電力が充電されていないときに点灯する仕組みです。警告灯がついている時は、オルタネーター本体やエンジン、バッテリーと接続しているケーブルが故障している可能性が考えられます。

警告灯がついたままの状態が続くようであれば、オルタネーターおよびバッテリーの電圧を点検するようにしましょう。

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オルタネーターの修理にかかる費用

トラックとコインの画像

オルタネーターは、エンジンに近い箇所に装備されているため、販売店や整備工場に修理の依頼をおすすめします。 オルタネーターを修理する場合は、部品代と工賃を合わせて1万円程度です。別途、修理に欠かせないオルタネーター用のベアリングやベルトの用意も必要です。

オルタネーターに使われている部品の購入費用は以下のとおりです。部品自体は高価ではないため、約1万円の費用のうち大半が工賃であると考えておきましょう。

  • オルタネーターベルト:1,000円から3,000円程度
  • ベアリング:1,000円から3,000円程度
 

オルタネーターの交換にかかる費用

万が一、オルタネーターの修理が不可能となれば、新品もしくは中古品に交換することとなります。 新品に交換する場合、部品代だけで5万円から8万円程度、工賃込みで7万円から10万円程度です。中古品であれば商品の状態によりますが新品よりも安価で交換ができます。

予算やトラックの使用頻度も考慮して、修理をするか交換をするかを選択するとよいでしょう。もし修理か交換の判断がつかなければ、トラックを取り扱う販売店や整備工場へ足を運び、相談するようおすすめします。

販売店や整備工場では、国家資格を取得している整備士が働いているため、オルタネーターの不具合や修理も親身に相談を受けてもらえるでしょう。

 

まとめ

オルタネーターは、トラックを安全に走行させるために欠かせない部品です。 オルタネーターはトラックの部品の中でも精密な部品であるため、故障しているかどうかは見た目では判断しにくいです。また、10年または10万kmなど部品交換時期の目安を守らない、日常点検を怠るなどの状態が続くと、エンジンの故障にも繋がります。故障を未然に防ぐためにも、修理や交換を適切なタイミングで行うように心がけましょう。

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