効率的に荷物を運搬するのに便利な増トン車。この記事では、増トン車のメリットやデメリット、運転するために必要な免許や中古車価格などを解説します。増トン車を導入しようか迷っている方はぜひ参考にしてください。
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目次
トラックの増トン車とは
増トン車とは、4トントラックよりも積載量を増やしたトラックのことです。中型と大型の間をとった大きさで、「増トントラック」や「6トン車」、「8トン車」と呼ばれることもあります。 増トン車は、4トントラックよりも車軸やフレームを強化し、6.5トンや8トンの積載量を可能にします。荷物を効率的に運搬したい、燃料や人件費を削減したいという運送会社にとっても、増トン車は最適です。
トラックの増トン車のメリット
増トン車は、一度にたくさんの荷物を運搬できます。さらに、大型トラックよりも車両価格や維持費が安いです。 増トン車を利用すれば、輸送や積載の作業効率も向上し、経費の削減につながります。その分費用は他の事業へ投資できるので、効率的にトラックを稼働できていないと感じる場合は検討してみるとよいでしょう。
荷台の大型化による積載量の増加
1つ目のメリットは、一度にたくさんの荷物が運搬可能だということです。増トントラックは、4トントラックの倍近くの積載量があるので、運搬効率が大幅に向上します。また、荷台の大型化により大型の建設資材や機械類も運ぶことができます。 このように、輸送や積載の作業効率が向上すれば、燃費や人件費の削減につながり、その分他の事業へ投資することも可能です。
大型トラックよりも車両価格が安い
2つ目のメリットは、大型トラックよりも車両価格が安いことです。大型トラックの新車価格は、最低でも1,000万円~1,500万円ほどですが、増トントラックであれば、200万円から600万円ほどで購入できます。
大型トラックよりも維持費が安い
3つ目のメリットは、大型トラックよりも維持費が安いことです。大型トラックの維持費は、車検代を含め、最低でも事業用で218,440円、自家用で236,820円かかります。これらに、燃料費を含めた金額が年間の維持費になるので、年間にすると相当な金額です。 それに比べ、増トン車(6トン)の維持費は、車検代を含め、最低でも事業用で90,420円、自家用で86,770円かかりますが、明らかにコストパフォーマンスに優れています。
トラックの増トン車のデメリット
トラックの増トン車は、積載量の増加とともに車両総重量も増えるため、標準車両と比較して、自動車重量税が高くなることがデメリットです。また、車両総重量が中型免許の規定値を超えてしまう場合があるので、大型免許が必要になるかどうかをしっかりと確認しましょう。
標準車両と比較して自動車重量税が高い
1つ目のデメリットは、標準車両と比較して自動車重量税が高いことです。自動車重量税は、車両総重量によって納税額が決まります。よって、増トン車の最大積載量が増えると必然的に車両総重量も増え、納税額も上がってしまいます。 増トン車の導入を検討する際は、税金面のみで考えるのではなく、年間の維持費や効率面などを総合的に勘案して判断するとよいでしょう。
中型免許で運転できない場合がある
2つ目のデメリットは、中型免許で運転できない場合があることです。車両総重量というのは、車両重量と乗車定員(一人あたり55㎏で計算)+最大積載量になります。この規定値を超えると、大型免許が必要になるので、車両総重量を事前に確認しておきましょう。 中型免許までしか保有していない方は、小型のトラック2台や標準車両の大型トラックを導入する方法もしくは、大型免許の取得費用の負担面についても考慮して判断するのがおすすめです。
運転技術の要求
3つ目のデメリットは、増トントラックは一般的なトラックよりも長く重くなるため、運転技術が要求されることです。特に大型の増トントラックを運転する場合には、荷台が高くなるためトンネルや橋などの高さ制限に注意が必要です。また、曲がりやすくなるため、コーナリングにも注意が必要です。
増トントラックの目安寸法
ここでは、増トントラックの目安寸法について解説します。
車両総重量 | 8~11トン未満 |
最大積載量 | 5~6.5トン未満 |
全長
増トントラックの全長は道路法によって制限されています。
全長は、荷台の長さや車体の前後部分の長さを合わせた長さで、全長が制限を超えた場合、罰金や車両押収の対象となることがあります。全長の制限は、一般道路では12メートル、高速道路では18メートルとなっています。
全幅
増トントラックの全幅は、荷台の幅や車体の幅を合わせた幅で、道路法によって制限されています。
全幅が制限を超えた場合、罰金や車両押収の対象となることがあります。全幅の制限は、一般道路では2.5メートル、高速道路では2.6メートルとなっています。
全高
増トントラックの全高は、荷台の高さや車体の高さを合わせた高さで、道路の高さ制限に注意する必要があります。
高さ制限を超えた場合、道路標識やトンネルの上部に接触することがあり、交通事故や道路混雑の原因となることがあります。
荷台の寸法
増トントラックの荷台は、輸送する積載物の種類に合わせて大型化されるため、荷台の寸法にも注意が必要です。
荷台の寸法は、全長・全幅・全高と同様に、道路法によって制限されています。荷台の長さは、一般道路では8メートル、高速道路では12メートルとなっています。また、荷台の幅や高さも制限があり、道路法に従って輸送する積載物の寸法と照らし合わせて確認する必要があります。
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6tクラスの増トントラックサイズ
ここでは、6tクラスの増トントラックの主なサイズについて解説します。
6tクラスの増トントラックは、約5m〜7m程度の長さがあります。ただし、車両の形状やメーカーによって異なるため、実際にはこの範囲外のものも存在します。6tクラスの増トントラックの幅は、一般的に2m〜2.3m程度。ただ、荷物の積み込みスペースを広げるために、車両の外幅を超えるものもあります。
そのため、通行規制によっては、幅が広い車両は制限を受けることがあります。高さは一般的に3m〜3.5m程度です。荷物の積載量を増やすために、高さが4mを超えるものもあります。そのため、高さの制限があるトンネルや橋などは、注意が必要です。
いすゞ・フォワード(ウイング)
最大積載量 | 5,400キログラム |
荷台長 | 6,210ミリメートル |
荷台幅 | 2,405ミリメートル |
荷台高 | 2,415ミリメートル |
日野・レンジャー(冷蔵冷凍車)
最大積載量 | 6,600キログラム |
車両総重量 | 10,900キログラム |
荷台長 | 6,490ミリメートル |
全長 | 8,910ミリメートル |
荷台幅 | 2,140ミリメートル |
全幅 | 2,340ミリメートル |
荷台高 | 2,050ミリメートル |
全高 | 3,390ミリメートル |
三菱ふそう・ファイター(平ボディ)
最大積載量 | 6,300キログラム |
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車両総重量 | 6,300キログラム |
最大積載量 | 6,300キログラム |
全長 | 7,685ミリメートル |
荷台幅 | 2,350ミリメートル |
全幅 | 2,470ミリメートル |
荷台高 | 400ミリメートル |
荷台高 | 2,485ミリメートル |
このように同じ6トントラックでも、車種によってサイズに違いが出てくることが分かると思います。
8tクラスの増トントラックサイズ
ここでは、8tクラスの増トントラックの主なサイズについて解説します。
8tクラスの増トントラックは、約6m〜9m程度の長さがあります。ただし、車両の形状やメーカーによって異なるため、実際にはこの範囲外のものも存在します。8tクラスの増トントラックの幅は、一般的に2.2m〜2.5m程度です。
高さは一般的に3.5m〜4m程度です。ただ、荷物の積載量を増やすために、高さが4.5mを超えるものもあります。8tクラスの増トントラックのサイズは、一般的には全長6m〜9m、全幅2.2m〜2.5m、高さ3.5m〜4m程度であり、中規模な荷物の輸送や移動に適しています。
三菱ふそう・ファイター(平ボディ)
最大積載量 | 8,500キログラム |
車両総重量 | 13,250キログラム |
全長 | 7,540ミリメートル |
全幅 | 2,290ミリメートル |
全高 | 2,565ミリメートル |
いすゞ・フォワード(アルミブロック)
最大積載量 | 8,000キログラム |
車両総重量 | 13,590キログラム |
全長 | 8,450ミリメートル |
全幅 | 2,330ミリメートル |
全高 | 2,720ミリメートル |
UDトラックス・コンドル(平ボディ)
最大積載量 | 8,600キログラム |
車両総重量 | 15,240キログラム |
全長 | 10,955ミリメートル |
全幅 | 2,460ミリメートル |
全高 | 2,750ミリメートル |
トラックの増トン車を運転するのに必要な免許
トラックの増トン車を運転するには、「中型自動車運転免許」が必要です。中型免許を持っていれば、車両総重量が7.5トン~11トン未満、最大積載量は4.5トン~6.5トン未満のトラックを運転できます。 しかし、車両総重量、最大積載量、定員が中型自動車免許の範囲で収まっていない場合は、大型免許が必要になります。 中型免許のみを持っている人が大型トラックを運転してしまうと違反になるので、しっかりと車両総重量と最大積載量を確認するようにしましょう。
トラックの増トン車の高速料金
増トン車の高速料金は大型トラックに比べて安いです。以下に普通車との比較を作成しましたので、参考にしてください。ルートは東京青森間とし、料金はETCを利用したものです。一度の往復では料金の差を実感しにくいですが、業務上、高頻度で往復料金が発生する状況を想定すると、その差を大きく実感することになるでしょう。
車種区分 | ETC料金 |
---|---|
普通車 | 10,390円 (往復20,780円) |
中型車 | 12,460円 (往復24,920円) |
大型車 | 17,640円 (往復35,280円) |
(参照元:NEXCO西日本高速料金・ルート検索)
※こちらはあくまでも試算のため、実際の高速料金とは異なる場合があります。
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トラックの増トン車はレンタルできる?
トラックの増トン車はレンタル可能できます。契約期間を事前に決めなければいけない「リースと異なり、レンタルは1日など単発で利用できるのでとても便利です。例えば、ある会社の増トンクレーンのレンタル費用は1日で34,100円です。長期間使用するならリースまたは中古車を購入することをおすすめします。
トラックの増トン車の中古車価格
トラックの増トン車の中古車は、ウイングや冷凍、平ボディ、バンなど多種多様です。それぞれの中古車価格も異なるので、業務に適した増トン車をお探し下さい。それでは、トラックの増トン車の中古車価格を見てみましょう。(※参考情報のため、売り切れの場合がございます。)
318万円|(増トン4.55トン)日野 ウイング レンジャー
こちらの日野 ウイング レンジャー(増トン4.55トン)は、年式29年9月、走行距離が806千㎞であり、車検付で318万円です。7200ボディで跳ね上げゲート付きなので、使い勝手も抜群で今すぐに活躍できる貴重な中古車です。
年式 | 平成29年9月 |
金額 | 318万円 |
走行距離 | 806千㎞ |
サイズ | 中増トン |
車検 | 車検付 |
最大積載量 | 4,550㎏ |
438万円(増トン7.3トン)いすゞ ユニック フォワード
こちらのいすゞ ユニック フォワード(増トン7.3トン)は、年式21年12月、走行距離が673千㎞であり、車検付で438万円です。超人気の増トンユニックです。さらに、6速マニュアルなのでとてもよく走ります。
年式 | 平成21年12月 |
金額 | 438万円 |
走行距離 | 673千㎞ |
サイズ | 中増トン |
車検 | 車検付 |
最大積載量 | 7,300㎏ |
358万(増トン4.75トン)三菱ふそう ファイター 冷凍バン
こちらの三菱ふそう ファイター 冷凍バン(増トン4.75トン)は、年式27年7月、走行距離が563千㎞で、358万円です。エアサス格納ゲート付き冷凍車です。最大積載量が4,750㎏なので10㎏の荷物であれば、475ケース積めます。
年式 | 平成27年7月 |
金額 | 358万円 |
走行距離 | 563千㎞ |
サイズ | 中増トン |
車検 | 一時抹消 |
最大積載量 | 4,750㎏ |
トラックの増トン車ならステアリンクへ
トラックの増トン車のメリットやデメリット、必要な免許や中古車価格を積載別に解説しました。増トン車を利用すれば、輸送や積載の作業効率も向上し、経費の削減に繋がります。一方で、標準車両と比較して自動車重量税も高い、車両総重量が中型免許の規定値を超えてしまう場合があるというデメリットがあるので、十分に検討するとよいでしょう。 ステアリンクでは、「トラック・コンシェルジュ」というサービスをご用意しており、お客様のご希望に合わせた増トン車を無料で提案します。納車後のサポートもしっかりいたしますので、中古の増トン車のご購入をお考えの方は、ぜひステアリンクにご相談下さい。
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