仕事で8トントラックに乗る必要があるとき、所持している大型免許で8トントラックは運転できるのでしょうか。
今回は8トントラックの概要や荷台寸法、必要な免許について解説します。併せて、8トントラックを取り扱っている人気メーカーの荷台寸法や購入方法(新車/中古)の違いもお伝えします。
目次
8トントラックの基礎知識
8トントラックは4トントラックの車体をベースにして最大8トンまで積載できる改造されたトラックで、『増トントラック(増トン)』とも呼ばれています。
『10トントラックを新たに購入するよりも低コストで積載量を増やしたい』ニーズが満たせるので、中型トラックと大型トラックの間のいいとこどりできます。
6トントラックも増トンとしてよく流通していますが、以下2つの車両総重量と最大積載量を表にまとめました。
トラック名 | 車両総重量 | 最大積載量 |
6トントラック | 10トン〜12トン前後 | 6トン前後 |
8トントラック | 13トン〜15トン前後 | 8トン前後 |
8トントラックの人気メーカー別・荷台寸法
8トントラックは製造メーカーによって荷台寸法が異なります。
購入を検討する際は、メーカー別の荷台寸法を事前に抑えておくと安心です。以下に国内人気メーカー別の荷台寸法をまとめました。
製造会社・メーカー名 | ||||
寸法部分 | 三菱ふそう『ファイー』 | いすゞ自動車『フォワド』 | 日野自動車『レンジー』 | 日産UDトラックス『コンドル』 |
全長 | 4,600mm | 6,210mm | 4,350mm | 6,200mm |
全幅 | 2,120mm | 2,155mm | 2,230mm | 2,120mm |
全高 | 400mm | 390mm | 580mm | 400mm |
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8トントラック運転の必要免許
ここでは車体サイズや最大積載量の区分解説します。
8トントラックの運転には大型免許が必要
8トントラックの運転には大型免許が必要です。
『旧普通免許(中型8トン限定免許』『中型免許』取得でも運転できると思われがちなので注意しましょう。以下に現在できる運転免許ごとの車両条件をまとめました※2017年の道路交通法改正後の運転区分です。
免許区分 | 車両総重量 | 最大積載量 | 乗車定員 |
普通免許 | 3.5トン未満 | 2トン未満 | 10人以下 |
準中型免許 | 7.5トン未満 | 4.5トン未満 | 10人以下 |
中型免許 | 11トン未満 | 6.5トン未満 | 29人以下 |
大型免許 | 11トン以上 | 6.5トン以上 | 30人以上 |
最大積載量が6.5トン以上の8トントラック運転には大型免許の取得が必要です。旧普通免許(中型8トン限定免許)には『8トン』と書かれていますが、これは車両総重量を指しています。
大型免許の取得条件
大型免許には2種類あります。
1つ目は『大型一種免許』です。大型一種免許を取得すると、大型トラックやタンクローリー・ダンプカーなどの大型車が運転できます。
2つ目は『大型二種免許』です。大型二種免許を取得すると、乗車定員30人以上の観光バスや路線バスなどの営業用大型車が運転できます。
大型免許取得には「指定自動車教習所へ通い技能卒業検定に合格する」「運転免許試験場で技能試験を直接受験する(一発試験)」が必要です。
【自動車教習所で合格するまでの流れ】
1. 学校内で練習
2. 修了検定に合格※仮免許取得のための技能試験
3. 路上教習
4. 路上技能検定に合格
5. 免許試験場にて適性検査(視力検査など)に合格
6. 免許証交付
【直接受験で合格するまでの流れ】
1. 免許試験場にて適性検査と試験場コースでの技能試験に合格
2. 仮免許発行
3. 路上練習
4. 試験場にて本免許技能試験合格
5. 教習所にて取得時講習(応急救護や大型車の特性理解)を受ける
6. 試験場で免許証交付
大型免許取得には以下の条件を満たしている必要があります。
年齢 | 取得条件 | 身体条件 |
満21歳以上 | 普通自動車免許・準中型免許・中型免許・大型特殊免許のいずれかを取得しており, 免許停止期間を除くその通算運転経歴が3年以上であること |
1. 視力が裸眼もしくは眼鏡・コンタクトレンズの使用で両眼0.8以上、片眼0.5以上であること 2. 三桿法の奥行知覚検査器により、2.5メートルの距離で3回検査し、誤差の平均が2センチメートル以下であること 3. 信号機の色(赤・青・黄)が識別できること 4. 10メートルの距離で90dBの警報機の音が聞こえること(補聴器の利用も可能) ※障害をお持ちの方は事前に運転免許試験場(運転適性窓口)にて要相談 |
大型免許取得にかかる費用
大型免許取得にかかる費用は、自動車教習所で取得するか直接受験で取得するか、現時点で所持している免許の種類によっても異なります。
以下に条件別にかかる費用をまとめました。
取得場所 | 所持免許の種類 | おおよその費用 | |
自動車教習所 | 普通免許 | 35〜48万円 | |
中型免許 | 20〜26万円 | ||
中型8トン限定免許 | 27〜35万円 | ||
準中型免許 | 27〜39万円 | ||
準中型5トン限定免許 | 27〜43万円 | ||
大型特殊車免許 | 50〜65万円 | ||
免許試験場(直接受験) | – | 7万円ほど |
8トントラックの新車購入は約700万円準備すると安心
8トントラックを新車で購入するとなると、いくらくらいかかるのでしょうか。
8トントラックは増トントラックに該当するので、『三菱ふそう』『いすゞ自動車』『日野自動車』『日産UDトラックス』などのメーカーホームページには価格は表記されていません。詳しい金額を知るには、各メーカー別に見積もり依頼を行ないましょう。
メーカーごとの明確な金額は定かではありませんが、新車購入はどのメーカーも約700万円以上は想定しておきましょう。
費用を抑えるには中古がおすすめ
8トントラックの費用を安く抑えるには、中古車の購入またはレンタルがおすすめ。メーカーや中古車の状態によって異なりますが、約100万円台から購入できます。
8トントラックは積載量を増やしたいニーズに応えたトラック
今回は8トントラックの概要やメーカー別の荷台寸法・運転に必要な運転免許や購入費用を解説しました。
8トントラックは増トンと呼ばれていて、10トントラックほどではないがもう少し積載量を増やしたいニーズに応えるトラック。新車で購入するには700万円以上のまとまった費用を準備しましょう。
予算を抑えたい場合は中古車の購入やレンタルも検討すると安心です。
・8トントラックは4トントラックの車体を最大8トンまで積載できるよう改造を加えたトラック
・8トントラック運転は大型免許取得が必要
・8トントラックは新車購入で700万円以上・中古車購入で100万円以上必要
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