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フェード現象とは?べーパー現象や対策も紹介

更新日:2023/06/05

運転中にブレーキが効きにくいと感じたこと、ありませんか?

ブレーキは安全運転において重要で、命を守る大切な機能です。そんなブレーキもフェード現象やペーパーロック現象で、効きが悪くなることをご存知でしょうか?

今回はフェード現象と関連して発生するべーパーロック現象について解説します。

 

フェード現象とは

フェード現象とは、一定期間にわたって観測されていた現象が、徐々に弱まっていく現象のことを指します。

フェード現象は様々な分野で観測されます。音声信号処理においては、フェード現象は音声信号の減衰現象を指します。これは、音声信号が伝搬するために必要なエネルギーが、距離や物質によって減衰することによって生じます。そのため、遠くにいる人の声が聞こえづらくなるといったことが起こります。

光学系においては、フェード現象は光の減衰現象を指します。光ファイバーの場合、光が伝搬する距離が長くなると、光の強度が徐々に弱まっていくことが知られています。これは、光のエネルギーが光ファイバー内を伝搬する際に、散乱や吸収などの損失が生じるためです。

フェード現象は様々な分野で生じる現象であり、その原因は様々な要因によるものです。

べーパーロック現象とは?

ベーパーロック現象とは、軸受部品の異常磨耗現象の一種であり、高速回転するシャフトが軸受に挿入される際に、軸受内にある潤滑油が蒸気化して軸受に蒸気が入り込み、潤滑性能が失われた状態が続くことによって生じる現象です。

この現象は、高速回転する機械や車両などの機械装置においてよく発生します。ベーパーロック現象が発生する原因は、潤滑油の温度が高くなりすぎて蒸気化し、軸受内に蒸気が発生することが挙げられます。このような状況では、潤滑油が蒸気化してしまうため、潤滑性能が損なわれ、シャフトと軸受の間に十分な油膜が形成されず、直接接触して摩擦が発生することになります。

そのため、軸受が異常な磨耗を起こし、機械装置の故障や停止につながる可能性があります。ベーパーロック現象を防止する方法としては、潤滑油の温度を下げることや、油圧を上げて油膜を厚くすることなどが挙げられます。また、機械装置の設計段階で、回転速度や負荷に応じた軸受の設計や潤滑システムの設計を行うことで、ベーパーロック現象を回避できます。ベーパーロック現象は、機械装置の正常な運転を妨げる深刻な問題であるため、適切な対策が必要です。

フェード現象の予防法

ここでは、フェード現象の予防法を解説します。

適切な摩擦係数の確保

フェード現象は、ブレーキパッドとディスクローターの間に薄いオイルや水が存在する場合、または高温でブレーキを使用した場合に発生することがあります。

この現象を防止するためには、適切な摩擦係数を確保することが必要です。まず、オイルや水を除去することが重要です。これには、ブレーキパッドとディスクローターの表面をクリーンに保つことが必要です。また、高温状態でブレーキを使用する場合は、ブレーキパッドの材料や構造を変更することで、高温に耐えられます。

ブレーキシステムの適切な冷却

フェード現象を予防するためには、ブレーキシステムの適切な冷却が必要です。

高速走行や長時間の連続使用により、ブレーキパッドやディスクローターは高温になります。このため、ブレーキシステムの冷却が必要です。ブレーキシステムの冷却には、通常、ブレーキローターの表面から放熱される熱を逃がすために、通気孔やフィンを備えたローターが使用されます。

適切な運転テクニックの習得

適切な運転テクニックを習得することが必要です。

運転者がブレーキペダルを踏むタイミングや力加減、ブレーキとアクセルの使い分けなど、運転テクニックによってもフェード現象を予防できます。急ブレーキをかけた場合、急激な減速によりブレーキシステムに大きな負荷がかかります。このため、急ブレーキをかける際には、フットブレーキを強く踏み込むことが必要です。

また、長時間の連続走行により、ブレーキシステムが熱くなる場合もあります。このような場合には、運転者自身がブレーキの使用を制限することが必要です。たとえば、長時間の高速走行の後には、一定距離を走行して速度を落とし、ブレーキシステムの冷却を促すことが望ましいです。

まとめ

今回はフェード現象とペーパーロック現象の原因や予防法を解説しました。

安全運転を続けるためにも、今回解説した内容を踏まえて点検やテクニックを実践しましょう!

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