マフラーから黒い排気ガスを出しながら走るトラックを見かけることがありますよね。トラックはなぜ黒煙を出すのか、環境汚染を引き起こしてしまわないかと気になっている方も多いことでしょう。
この記事では、トラックから黒煙が出るメカニズムや白煙の原因、解決方法についても紹介します。
目次
トラックの黒煙はわざと出している?
前方や隣のレーンを走っているトラックに黒煙を吹きかけられることは、車を運転している方なら経験したことがあるかもしれません。視界を塞がれ、においも強烈なのであまり気分のいいものではありませんよね。もしかしたら、わざと出しているのではないかと疑ってしまった方もいることでしょう。
トラックから出ている黒煙はわざと出しているわけではなく、高出力のディーゼルエンジンの構造が原因で排出されます。ただし、徐々にクリーンディーゼルへの切り替えが進んでいるので、規制の厳しい首都圏では見かけることは少なくなってきています。
トラックから黒煙が出る原因
黒煙に含まれる主な成分は、PM(黒い粒子状物質)と呼ばれる有害物質で、いわゆる「スス」です。PMは、エンジンの動力源である燃料の不完全燃焼が原因で発生します。
不完全燃焼の原因は「酸素不足」、「圧縮力不足」、「燃料供給の不具合」の3つです。トラックに搭載しているディーゼルエンジンは、エンジンの内燃機関で空気と燃料を圧縮することで高温着火して動力を生み出します。何らかの不具合で高温に達することが出来ず、不完全燃焼を起こすことでPMが発生し黒煙の原因となります。
吸入する酸素不足による不完全燃焼
ディーゼルエンジンの燃料を燃焼するためには、一定量の酸素が必要です。ディーゼルエンジンは、内燃機関である筒状のシリンダー内をピストンが下降することで、吸気口から空気を取り入れます。
しかし、バルブやエアクリーナーなどで構成される「吸気システム」に不具合がある場合は、うまく空気を取り込めずに酸素量が不足して不完全燃焼を起こしてしまいます。
燃料の圧縮力不足による不完全燃焼
ディーゼルエンジンに使用される燃料は、一定の高温に達することで着火してガス爆発を起こします。トラックは、着火の爆発力でピストンを押し返す力がクランクに伝わり、走り出す構造になっています。
そのため、空気を圧縮する力が不足していると、燃料を着火させるのに必要な高温が得られず、適切に燃焼できないのです。
燃料供給の不具合による不完全燃焼
空気が圧縮され高温となったシリンダー内に、タイミングよく燃料を供給することで着火し、燃焼が開始されます。そのため、シリンダー内へ燃料を噴射するタイミングが、遅すぎたり早すぎたりすると適切に燃焼できません。
噴射する燃料が多すぎる、または少なすぎる場合も同様です。燃料を適量、適切なタイミングで供給できない状況では、不完全燃焼となり黒煙の原因となります。
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トラックから黒煙が出た時の対処法
黒煙が出てしまった場合は、黒煙発生の原因である不完全燃焼を起こしている不具合への対処が必要です。不完全燃焼を引き起こしている部品の点検をして、状態によっては交換やオーバーホールをして対処しましょう。
主に点検する部品は、エアクリーナー、シリンダーとピストン、燃料噴射装置の3点です。
エアクリーナーの点検・交換
不純物の流入を防止させるためには、「エアクリーナー」という空気浄化装置のフィルターが欠かせません。内燃機関に吸入する空気は、砂やホコリなどの不純物を含んでいるため、シリンダーやピストンを消耗させるリスクがあるためです。
吸入酸素の不足による不完全燃焼は、エアクリーナーの汚れや詰まりが原因であることがほとんどです。エアクリーナーの清掃、もしくは交換することで酸素不足を解消して黒煙の発生を抑えましょう。
シリンダーとピストンの点検・交換
燃料の着火に必要な高温を得るためには、シリンダー内の空気をピストンで適切に圧縮しなければなりません。効率的に空気を圧縮するには充分な気密性を保つことが大切です。
エンジンは長年利用すると、シリンダーとピストンが摩耗して隙間ができることで圧縮力が減衰します。シリンダーもしくはピストンの摩耗が原因である場合は部品交換で対応しましょう。
燃料噴射装置の点検・交換
燃料を供給する量とタイミングは、噴射ポンプで管理制御されています。シリンダー内に燃料を噴射するタイミングや、供給する量が適切でない場合、燃焼不良を引き起こし黒煙の原因となります。
また、噴射ノズルの詰まりなどの不具合も考えられます。トラックから黒煙が出たら、噴射装置のポンプとノズルの点検も忘れないようにしましょう。
トラックから白煙が出る原因と対処法
環境問題対策の影響で、黒煙を排出するトラックを目にする機会は減りましたが、白い煙を排出するトラックは未だに見受けられます。
黒煙ほど有害な印象を受けない白煙ですが、もちろん有害なので対処が必要です。本来、燃焼すべきではないものが混入してしまうのが白煙の原因です。白煙の原因3つとそれぞれの対処法をご紹介します。
オイル下がりの原因の場合
オイル下がりとは、エンジンの潤滑や保護を目的としたエンジンオイルが、吸排気弁の周辺から燃焼室内部に侵入することです。混入したエンジンオイルを燃焼することで排ガスがオイル臭い白煙となります。
オイル下がりの症状が軽い場合は、「オイル下がり添加剤」を使用してオイル粘度を上げることでオイルの侵入を防ぎます。添加剤でオイル下がりが改善されなければ、吸排気弁周辺のシーリング材を交換する必要があります。
オイル上がりが原因の場合
オイル上がりは、エンジンオイルがシリンダーとピストンの隙間から燃焼室内に侵入する現象です。シリンダーとピストンの経年劣化が原因で、オイル下がり同様にオイルが燃焼して白煙が排出されます。
軽度のオイル上がりであれば「オイル上がり添加剤」の使用で対処可能です。添加剤で改善できないほど部品が消耗している場合、摩耗したシリンダーかピストン、もしくは両方の交換が必要になります。
水の混入が原因の場合
燃料タンク内に結露した水が、燃料と一緒に燃焼されることで白煙が発生することがあります。水蒸気による白煙であるため、有毒性は低いですが燃料タンク内が錆びる危険があるので対処が必要です。
水蒸気による白煙は、燃料フィルター下部に位置する「ドレン」に水が溜まることが原因で発生しているため、溜まった水を定期的に抜くことで解消できます。
中古トラックに関することはステアリンクへ
トラックの黒煙は、燃料が高温燃焼されずに不完全燃焼を起こすことで発生し、白煙はエンジンオイルと水分の混入が原因であることをお伝えしました。黒煙や白煙は、環境の汚染だけでなく重大な事故に繋がりかねないので、専門業者に点検と交換を依頼することをおすすめします。
数多くの整備・修理実績を誇る中古トラック販売専門の「ステアリンク」では、黒煙や白煙についてのご相談を受け付けています。手厚いサポートでご対応させていただきますので、修理や整備に関することは、ぜひ「ステアリンク」にお問い合わせください。
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