トラック・運送・トラックドライバー情報

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デジタコとは?義務化が進むデジタコの使い方やアナタコとの違いを解説

更新日:2023/06/14
デジタコとは?

デジタコは、一般的には聞き馴染みのない用語かもしれません。デジタコとは、20年ほど前から実用化が進んでいる、トラックをはじめとする貨物車両で運用される機器のことです。

この記事では、トラックへの導入が進むデジタコについて詳細に説明します。デジタコの義務化や操作方法についても解説しますので、運送業に携わる方はぜひ参考にしてください。

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デジタコとは?

デジタコとは、デジタルタコグラフの略称で、運行時間や走行距離、走行速度などのトラックの稼働状況を記録する計器のことです。

デジタコを活用することで、トラックドライバーの稼働状況を把握できます。運行の時間・距離・速度に加え、急加減速や速度超過、さらにはアイドリングの時間まで記録するので、ドライバーの意識向上に役立ちます。

記録されているということで意識が高まることにより、事故の削減や燃費向上が期待できるので、安全面と環境面においての貢献度が高いです。

ただし、1台20~30万円という導入コストの高さと、常に監視下に置かれているドライバーがプレッシャーになってしまうという一面もあります。

 

デジタコとアナタコの違い

デジタコと同様のトラックに装備する運行記録計にアナタコがあります。アナタコは、アナログタコグラフの略称です。アナログなので、デジタル仕様のデジタコとは様々な点で違いがあります。

主な相違点は以下の3つです。

  • 記録方法
  • 情報量
  • 解析方法

ここからさらに詳しく解説します。

記録方法

1959年に日本で導入された古い形式のアナタコは、記録方法に円形のチャート紙を用います。速度・距離・時間が記載されたチャート紙に、針で直接情報を書き込む記録方法のため、記録の改ざんや偽造ができてしまうことが課題です。

対するデジタコは、記録媒体にメモリーカードを使用しており、改ざんが不可能なので信頼性は高いです。ドライバーはカードを機器に差し込むだけなので非常に取り扱いが楽です。

情報量

アナタコが収集できる情報は速度・距離・時間のみであるため、得られる情報が限られています。

一方、最新のデジタコはドラレコやGPSと連携しており、速度・距離・時間に加えて、急加速や急ハンドル、位置情報、エンジンの回転数などの多くの情報が記録可能です。さらに、デジタコは、これまではドライバーが手書きで作成していた日報を、運行データをもとに自動作成してくれます。

解析専門性

アナタコから得られる情報だけでも、一般道と高速道路のどちらを走っているか、運転中か休憩中かなどを予測することはできます。しかし、円形チャート紙に針で書かれた記録は、知識のない人では解読が困難です。データを読み解くのに相応のスキルが必要であり、さらに解析するのに時間がかかります。

デジタコであれば、誰が見ても一目瞭然の表やグラフで数値化してくれるので手間がかかりません。

 

デジタコが義務づけられている車両

タコグラフは、安全意識の向上や労務管理において有益であるため、アナタコ主流の時代から装着義務化が進められてきました。現在においても、タコグラフの装着義務化は進められており、大型車以外のトラックにも波及しています。

ここからは、デジタコ義務化の経緯と、デジタコ装着が義務付けられている車両について解説します。

デジタコ義務化の経緯

デジタコなどの運行記録計は、貨物自動車運送事業輸送安全規則9条により、以前からトラックへの装着と1年間の記録の保管が義務づけられていました。近年の安全意識の高まりから、トラックの交通事故件数及び死者数はしばらく減少傾向にありました。

しかし、平成20年代に入ると、交通事故件数24,000件前後、死者数400名前後で下げ止まり、横ばい状態となります。国土交通省は、運行管理・支援システムの見直しを図るため、平成29年に大型車に加え「7トン以上または最大積載量4トン以上」のトラックへの義務化を決めました。

デジタコの装着義務がある車両

7トン以上または最大積載量4トン以上のトラックに装着義務のあるデジタコ。

トラック以外のデジタコの装着が義務づけられている車両には、起点から終点までの距離が100kmのバスと、タクシー(個人タクシー除く)があります。バスとタクシーの運用に関する法令である、旅客自動車運送事業運輸規則26条にて、デジタコの装着と1年間の記録保持が規定されています。

 

デジタコの使い方

デジタコの使用・運用方法は非常に簡単で、始業時にメモリーカードを挿入し起動。就業時にメモリーカードを事業所に持ち帰り管理者に提出するだけです。デジタコの種類によっては、ドライバー情報の入力を必要とする、データをクラウド上で管理するタイプもあります。

デジタコを使うのに難しい操作は必要なく、自身が行う作業内容に応じたボタンを押すだけです。実施する作業内容ごとにボタンを入力する必要があるので、押し忘れがないように作業の切り替え時に押すクセをつけておきましょう。

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デジタコの操作ボタンを解説

デジタコの操作方法は、非常に簡単なボタン操作のみです。操作が簡単とはいえ、どのような種類のボタンがあるのかは覚えておかなければいけません。

ボタンの種類は、各デジタコメーカーによって多少異なりますので、ここでは主要なボタンについて走行時に操作するボタンと、駐停車時に操作するボタンに分けて解説します。

走行時に操作するボタン

トラックの走行時に、積荷の有無や道路の種類を選択する際に操作するデジタコのボタンは以下の2つです。

  • 実車ボタン
  • 高速ボタン

「実車ボタン」は、積荷を積んでいる状態の実車と、荷室が空の状態である空車を切り替えるボタンです。積荷を運んでいる時は実車状態にして、トラックから荷物を下ろしたら、再度「実車ボタン」を押して空車状態に切り替えます。

「高速ボタン」は、走行中の道路の種類を選択する際に操作します。一般道と高速道路ではトラックの走行速度が変わりますので、走行する道路に応じて「高速ボタン」で切り替えます。

駐停車に関するボタン

トラックを駐停車状態で作業の時に操作するデジタコのボタンは、以下の4つです。

  • 荷積みボタン
  • 荷卸しボタン
  • 休憩ボタン
  • 待機ボタン

荷積みや荷卸しを開始する際に操作するのが「荷積みボタン」と「荷卸しボタン」、トイレ休憩や食事の際に操作するのが「休憩ボタン」です。トラックドライバーは、4時間運転したら30分以上の休憩を取らなければいけないので、押し忘れに注意しましょう。

「待機ボタン」は荷積みや荷卸しの際に、配送センターなどで順番待ちが発生した時に使用します。停車状態ですが、勤務中なので休憩とは切り分けられています。

 

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デジタコは、トラックドライバーの運行状況を集積することに優れているので、労働条件の改善や安全意識の向上に活かされています。国土交通省も交通事故削減の観点からデジタコの優秀さに注目しており、今後はデジタコの導入義務化は小型車まで広がるかもしれません。

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