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牽引免許とは?必要な場面や種類・取得費用・難易度を徹底解説

更新日:2023/06/05
けん引免許

大型のトレーラータイプの牽引車では高い運転技術が求められるため、普通免許や大型免許の他に「牽引免許」が必要になります。

この記事では、牽引免許とはどういった免許なのか、必要な場面や種類、取得費用や難易度を解説します。

 

牽引免許とは

牽引免許とは、大型トレーラーやトラクターを運転するのに必要な免許を言います。

牽引する車のことを「牽引車」、牽引される側の車を「被牽引車」と呼びます。

被牽引車や荷物を載せるトレーラーには運転席がなく自走することが出来ないため、牽引する牽引車が必要になります。

自走できる車を牽引するだけに限らず、トレーラーを牽引するときに必要なのが「牽引免許」です。

 

牽引免許が必要な場面といらない場面

牽引免許が必要になる場面は、「牽引する車と荷台の車両総重量が750キログラムを超えた場合」です。

車両総重量は、「被牽引車(牽引するトレーラー等)の本体の車両重量+最大積載量」で計算されます。

車両総重量が750キログラムを超えない場合には、牽引免許は必要ありません。

牽引免許以外にも運転免許は必要

牽引免許以外に運転する側の車の免許も当然必要です。

例えば積載台数が6台の大型キャリアカーを運転する場合には大型免許が必要です。

ローダーのような小型のキャリアカーの場合には牽引免許は不要ですが、普通免許は必要です。

 

牽引免許の種類

牽引免許は以下の3つの種類に分かれています。

  • 牽引免許(第一種免許)
  • 牽引二種免許
  • 牽引小型トレーラー限定免許

牽引免許(第一種免許)

公道で運転するのに必要な運転免許のことを「第一種免許」と言います。

この第一種免許の1つとして、牽引免許があります。

運転席と荷台が一緒になったトレーラーやタンクローリー等を運転する際には牽引免許が必要です。

牽引二種免許

二種免許とは、タクシーやバスのような旅客を乗せてお金を取って運送を行うために必要な免許です。

この二種免許の中にあるのが牽引二種免許です。

牽引二種免許は必要な場面が少なく、トラクターに客車を連結したトレーラーバスが該当します。

現在で公道を走っているトレーラーバスは極めて少ないため、牽引二種免許を取得している人は多くありません。

牽引小型トレーラー限定免許

牽引小型トレーラー限定免許とは、車両重量が750キログラム超〜2,000キログラム未満のトレーラーを牽引できる免許を指します。

車両総重量2,000キログラム以上の大型トレーラーを運転する予定がない場合に取得する牽引免許です。

牽引小型トレーラー限定免許は自動車教習所での取得は不可で、試験時に免許センターに自前で車両を持ち込む必要があるため、取得難易度が高い免許です。

牽引免許を取得するなら車両重量の限定がない、牽引免許(第一種免許)の取得が一般的です。

 

牽引免許の取得方法

車両総重量が750キログラムを超える車を牽引する場合には牽引免許が必要です。

牽引免許の取得には普通免許・準中型免許・中型免許・大型免許・大特免許のいずれかを保有していることが条件になります。

ここからは最も受験者の多い、牽引免許(第一種免許)の取得方法を見ていきましょう。

取得条件

牽引免許取得のための年齢・視力・色別の条件は以下です。

取得年齢

18歳以上

視力

両眼0.8以上 片眼0.5以上

深視力:平均誤差2cm以内

色別

赤色・青色・黄色の識別がはっきりできる方

聴力

両耳の聴力が10mの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえる方

運動力

自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがない方

メガネやコンタクトレンズ、補聴器の使用は可能で、身体に障がいのある方は自動車教習所等で相談しましょう。

取得場所

牽引免許は以下の2箇所で取得できます。

  • 自動車教習所
  • 運転免許試験場(一発試験)

自動車教習所では、自動車教習所に通う方法と自動車教習所が実施している合宿免許で取得する方法の2つがあります。

牽引免許の取得までの期間には個人差がありますが、技能教習は合計12時間ほどで、一般的には早くて6日間ほどで取得可能です。

合宿免許の場合も教習時間は自動車教習所によって異なりますが、最短5泊6日で取得することが出来ます。

運転免許試験場の一発試験では、直接試験場へ行って受験することが出来ます。

適性試験と技能試験があり、一般的に技能試験は予約制で適性試験と同日に技能試験を受験することが出来ません。

一発試験は合格率が低く、何度も受験する人が多いのが特徴です。

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牽引免許の取得費用

トレーラー

牽引免許は取得方法によって費用が異なります。

自動車教習所

自動車教習所によりますが、牽引免許の費用は約12万〜16万円です。

教習料金と諸経費で構成されており、諸経費には卒業検定や仮免受験手数料が含まれます。

自動車教習所の合宿

自動車教習所の合宿でも牽引免許は取得できます。

最短5泊6日ほどで取得でき、費用は教習所や宿泊する部屋タイプによっても異なり、約12万〜19万円です。

教習所に通う場合と合宿では取得日数や費用に大きな差がない(割引を利用することで合宿が割安になることも)ため、ご自身にあったプランを選ぶのが良いでしょう。

運転免許試験場(一発試験)

運転免許試験場に行く一発試験の費用は6,100円(受験料2,600円、試験車使用料1,450円、免許証交付料2,050円)です。

自動車教習所に比べて格安で取得することが出来ますが、その分難易度が高くなります。

 

牽引免許の試験の難易度は?

「運転免許統計(令和2年版)」によると牽引免許(第一種免許)の受験者は33,802人で合格者は27,762人、合格率は82.1%と高くなっています。

一方、牽引二種免許の受験者は1,812人で合格者は391人、合格率は21.6%と難易度が高いことが分かります。

  

牽引免許(第一種免許)が一般的であるため、牽引免許取得の難易度はそこまで高くないと言えます。

ただし、牽引免許を一発試験で受ける場合には演習ができないため、1回で合格することは稀で複数回受ける人が多いのが現状です。

費用はかかりますが、短期間での合格を目指すなら自動車教習所に通うか、合宿に申し込むのがよいでしょう。

参考:運転免許統計(令和2年版)

牽引免許(第一種免許)の試験内容

牽引免許(第一種免許)では学科試験はなく、適性検査と技能試験です。

技能試験は100点満点から始まり、減点方式を採用しています。

牽引免許(第一種免許)は、自動車教習所を卒業することで技能試験は免除されます。

自動車教習所で免許取得までの流れ

自動車教習所に通うことで技能試験は免除されます。

  1. 適性検査
  2. 技能教習第1段階
  3. 技能教習第2段階
  4. 卒業検定
  5. 卒業(証明書交付)
  6. 免許申請
  7. 免許証交付

適性検査、技能演習を行い卒業検定を受けることで牽引免許を取得出来ます。

ただし、牽引二種免許の場合には試験場にて技能試験を受けることが必須条件になる点は注意しましょう。

 

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牽引免許とはどういった免許なのか、必要な場面や種類、取得費用や難易度を解説しました。

大型トレーラーやキャリアカーを運転するには普通免許や大型免許の他に牽引免許が必要です。

費用はかかりますが、自動車教習所を利用することで難易度も下がり1週間ほど取得できます。

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