トラック・運送・トラックドライバー情報

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長距離トラック運転手とは?仕事内容や年収、国の制度を解説

更新日:2023/06/08
トラック運転手の画像

トラックの運転手の中で長距離を専門とした「長距離トラック運転手」。

長距離トラック運転手は遠方への荷物を運ぶドライバーであり、運輸業にとっては欠かせない存在です。

この記事では、長距離トラック運転手の仕事内容や年収、国のルール・制度、長距離トラックの内装について解説します。

 

長距離トラック運転手とは

長距離トラック運転手は、「片道300km以上」の目的地まで荷物を運ぶのが一般的な業務です。

短距離〜中距離トラック運転手は半径およそ50〜200km以内の複数の届け先を周るのに対して、長距離トラック運転手は片道距離が300kmを超える長距離のルートを走ります。

運ぶ荷物は食料品や日用品だけでなく、燃料や薬品等の危険物、家畜など多種多様です。

長距離トラック運転手の仕事内容

長距離トラックの仕事内容は、大きく分けて「定期便」と「チャーター便」の2つがあります。

定期便は毎回同じ届け先に荷物を配達し、チャーター便はその都度契約して荷物を届ける方法です。

短距離〜中距離トラック運転手は荷物の積み下ろしや顧客とコミュニケーションを必要としますが、長距離トラック運転手の仕事はほとんどの時間がトラックの運転になります。

長距離トラック運転手になるために必要なもの

長距離トラック運転手はいくつかの資格を持っていれば、トラックの運転が未経験であっても就くことができます。

長距離トラックを運転するための資格として大型・中型自動車免許が必要で、さらにフォークリフト免許や牽引免許があれば仕事の幅が広がります。

いきなり長距離を運転するのは不安という方は、短距離〜中距離トラック運転手からはじめて経験を積み、長距離トラック運転手にステップアップするのも一つの手です。

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長距離トラック運転手の年収は?

トラック運転手の平均年収は、厚生労働省「令和2年 賃金構造基本統計調査」によると以下のようになります。

車種

平均年収

大型トラック

454万円

中小型トラック

419万円

全産業平均

487万円

長距離トラックの年収は雇用形態や企業規模、目的地によっても異なります。

基本的には月給制の企業が大半ですが、歩合制を採用していることもあるので、年収は人によって大きく差が出るのが特徴です。

一般的に長距離トラック運転手の年収は、短距離〜中距離トラック運転手よりも高いとされており、年収が高い方は、約750万円以上という場合もあります。

同調査によると、大型・中小型トラック運転手の年間所得額は2014年以降上昇し続けており、トラック運転者の有効求人倍率は全職業平均よりも約2倍と運転手不足の状態です。

参考:厚生労働省「令和2年 賃金構造基本統計調査」

参考:厚生労働省「トラック運転手の長時間労働改善に向けたポータルサイト」

長距離トラックにまつわる国のルール・制度

夜に運転する画像

トラック運転者のような、ドライバーを雇用する業界で問題になっているのが、長時間労働です。

トラック運転手の労働時間等の改善を図るため、労働大臣告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)が策定されました。

長距離トラックにまつわる国のルールや制度をみていきましょう。

参考:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)

1カ月の拘束時間は原則293時間

トラック運転手の拘束時間は、原則として1カ月293時間が限度です。(労使協定を締結した場合には320時間まで延長可能)

拘束時間とは始業時刻から終業時刻までで、労働時間だけでなく休憩時間も含みます。

また、1日の拘束時間は13時間以内を基本とし、延長する場合には16時間が限度になります。

1日の休息時間は、勤務終了後8時間以上の継続した休息が必要です。

運転時間の限度

拘束時間に限度を設けているのと同様に、運転時間にも限度が定められています。

長距離を運転すればするほど、集中力や体力が低下し事故につながる可能性が高いです。

それを防止するため、運転時間は1日、1週、連続運転時間ごとに規制されています。

1日の運転時間の限度

2日平均で9時間まで

1週の運転時間の限度

2週間ごとの平均で44時間まで

連続運転時間の限度

4時間まで

連続運転時間は4時間が限度となっており、運転開始後4時間以内または4時間経過直後に運転を中断して30分以上の休憩等を確保する必要があります。

時間外労働および休日労働の限度

トラック運転手の業務では、時間外労働および休日労働は1日の最大拘束時間16時間、 1カ月の拘束時間293時間(労使協定があるときは320時間まで)が限度です。

また、2024年4月から時間外労働の上限が年960時間になります。

時間外労働および休日労働を行う場合には、「労働基準法第36条第1項に基づく時間外

労働および休日労働に関する協定届」を労働基準監督署へ届ける必要があります。

なお、休日労働は1週間に1回が限度です。

参考:厚生労働省労働基準局「トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント」

長距離トラックの内装のポイント

日野バンの内装

長距離トラック運転手は多くの時間をトラックの中で過ごすため、内装は通常のトラックとは異なった仕様になっています。

長距離トラックの内装のポイントをみていきましょう。

※ここではあくまで一般的な傾向を紹介しており、例外の場合もございます。

開放的な室内空間

長距離トラック運転手にとってキャビンは、運転だけでなく待機や休憩を含めた長い時間を過ごす生活空間です。

長距離トラックのキャビンはハイルーフになっており開放的な室内空間になっています。

広い収納スペースや手が届きやすいスイッチ配置にこだわったトラックもあります。

長時間運転しても疲れないシート

長距離トラックのシートは疲れにくい設計になっています。

背もたれや座面は肩甲骨や骨盤付近を面でサポートする仕様になっており、温度調整可能なシートもあります。

座席シートがエアサスペンション仕様のものもあり、凸凹した道でも走行中の振動や衝撃をやわらげてくれるため、長時間運転しても疲れにくいです。

仮眠スペース

長距離トラック運転手は車内で仮眠を取ることが多いため、運転席の後ろに仮眠スペースを設けています。

仮眠スペースにはマットレスや寝具、遮光カーテンを設置している場合もあります。

また、キャビンの上にルーフが付いているタイプでは、足を伸ばして寝ることも可能です。

環境を整えるアイテム

長距離トラック運転手は車の中にいる時間が多いため、休憩中を充実させるフルセグテレビや車内環境を快適にする携帯空気清浄機や携帯掃除機を積んでいる方もいます。

エアコンを使用していなくても、保冷や保温が可能な「ホット&クールボックス」を装備している車種もあります。

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長距離トラック運転手の仕事内容や年収、国のルール・制度、長距離トラックの内装について解説しました。

長距離トラック運転手は、遠距離運転や深夜労働、荷物を待つ時間などから長時間労働になりがちです。

その分、短距離〜中距離トラック運転手よりも年収が高い傾向になります。

長距離トラックにまつわる国のルールや制度をしっかりと把握し、安全運転を心がけることが大切です。

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