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エアブレーキの仕組みや踏み方のコツを紹介!使用する際の注意点は?

更新日:2023/09/28
大型車両のドラムブレーキの画像

エアブレーキとは、大型トラックや大型バスなどに搭載されている停車の際に重要な役割を担うのものです。これから大型免許の資格を取得したい方など、エアブレーキの仕組みや踏み方、注意点など、気になる方は多いのではないでしょうか?

この記事では、エアブレーキの仕組みや役割、使用する際に注意点について詳しく解説していきます。エアブレーキについての知識を深めたい方は、ぜひ最後まで記事をご確認ください。

 

エアブレーキとは?

エアブレーキとは、ブレーキペダルとブレーキシリンダーの間のパイプを高圧の空気で満たしている制動装置のことです。大型トラックや大型バスなど動く際に強い力が必要な乗用車に採用されています。

エアブレーキを採用しているバスなどは、停車している際にプシューという大きな音を出すという特徴があります。この音は、ブレーキを解除する際に溜まっていた空気が抜ける際の音です。

 

エアブレーキの仕組みと役割

ここでは、エアブレーキの仕組みと役割について解説します。エアブレーキが動く仕組みや大型車にエアブレーキが必要な理由について詳細を確認していきましょう。

エアブレーキの仕組み

エアブレーキは圧縮された空気が膨張する際に発生する力で車を停車させる仕組みです。 運転手がペダルを踏むと、空気圧縮機と呼ばれるコンプレッサーが動いて、空気溜めに空気を送ります。溜まった空気は圧縮されると、周りの空気と同じくらいの密度まで膨張しようとします。この時に強い力が発生し、ブレーキシリンダーを動かすことで大型車を停車させます。

エアブレーキの仕組みについては、普通車などで採用されている油圧ブレーキの仕組みと大きく変わりません。しかし、空気の力を利用することで、大きな力を生み出しているという点は油圧ブレーキとの大きな違いと言えます。

エアブレーキの役割は?

エアブレーキの役割は車を停車させることですが、車体が大きく、強い力を持つ大型車を効率よく停車させることができます。 普通車で採用されている油圧ブレーキは、ブレーキフルードという倍力装置を使って、ドライバーがブレーキを踏む力を増大させる仕組みです。この仕組みを大型車に採用しようとすると制動力が落ちてしまいます。

制動力を保ち、大きな力を生み出すために開発されたのがエアブレーキです。圧縮率の高いコンプレッサーを採用することで、油圧ブレーキの倍力装置より効率よく大型車を停車させることができます。エアブレーキは、大型車の制動力を保つために重要な役割を担っていると理解しておきましょう。

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エアブレーキを踏む際のコツ

運転席の画像

空気の力を利用して大型車を停めるエアブレーキは、油圧ブレーキを踏む感覚とは異なります。そのため、踏み方や停まる際のコツを理解していないと、事故に繋がる可能性もあるのです。

エアブレーキを使用する際のコツは以下のとおりです。

  • 足の裏全体を使う
  • クラッチを利用する
  • 車の総重量を意識する

それぞれについて解説していきます。

足の裏全体を使う

エアブレーキは、一気に踏み込むのではなく、軽くブレーキを踏み、ブレーキのかかり具合によって踏み込みの強さを調整していく必要があります。そのため、足の裏全体を使ってエアブレーキを踏むことが重要です。 足の裏全体を使ってエアブレーキを踏むためには、かかとを床につけた状態で、足首で踏み加減を調整することが必要です。

一方で普通車のブレーキを踏む際、多くの方が踵を浮かせています。普通車のブレーキを踏む場合と踏み込み方に違いがある点は注意する必要があるでしょう。 普通車のブレーキを踏む際も、踵をつけて足の裏全体を使ってエアブレーキを踏むことで、急ブレーキを防ぐことができます。事故の防止にも繋がるので、ぜひ意識してみましょう。

クラッチを利用する

マニュアル車の場合、クラッチを上手に利用することで、エアブレーキの踏みすぎを防ぐことができます。クラッチとは、ギアを切り替える際に噛み合っているギアの歯車を離す機器のことです。オートマ車のエンジンブレーキと同じような補助ブレーキの役割を果たします。

クラッチの具体的な使用方法として、カーブなど減速が必要なシチュエーションで考えてみましょう。この場合は、カーブ手前でエアブレーキを使い、なるべく減速しておきます。この際に、低速ギアの状態にしておくと、減速した安全な状態で曲がることができます。 減速をする際にエンストが怖いという場合は、クラッチではなく、半クラッチを使うのもおすすめです。

車の総重量を意識する

エアブレーキのかかり具合は、車の総重量に大きく左右されるため、車の総重量を理解しておくことが重要です。 乗せている人や物が変われば、トラックの総重量も変わります。場合によっては、総重量が数トン以上変わることもあり、エアブレーキの感覚が全く異なってしまう可能性もあります。 車の総重量が小さい方が、エアブレーキの効きは良いです。

一方で、総重量が多い場合は、エアブレーキの利きが悪く、踏み込みの強さ調整がより重要になります。 大型車を運転する際には、車の総重量を必ず確認し、エアブレーキの踏み方を調整するようにしましょう。

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エアブレーキに関する注意点

トラックのタイヤの画像

エアブレーキを使用する際には、コツを理解するだけでなく、注意点を理解しておくことも重要です。注意点を理解することで、より安全に大型車の運転ができるようになるでしょう。

エアブレーキに関する注意点は以下のとおりです。

  • バタ踏みをしない
  • 運転前にエア残量を確認する
  • 車間距離を十分にとる

それぞれについて詳しく内容を確認していきましょう。

バタ踏みをしない

エアブレーキを踏む際は、バタ踏みを控えましょう。 バタ踏みとは、ブレーキペダルの踏み込む動作と緩める動作を短期間で必要以上に行うことです。エアブレーキを採用している大型車は、エアブレーキを踏むごとに空気を消費します。

つまり、バタ踏みをすると空気圧が大きく低下してしまうのです。 空気圧が低下すると、ブレーキの効きが悪くなるため、事故に繋がる危険性が高まります。普段からブレーキをバタ踏みする癖がある人は、大型車を運転する際は十分に注意するようにしましょう。

運転前にエア残量を確認する

エアブレーキは空気を使って、停車する仕組みです。つまり、運転前にはエア残量を必ず確認する必要があります。エア残量が少なくなるとブレーキが効かなくなるため、重大な事故に発展してしまう可能性があります。 エア残量については、不足すると警告ブザーが鳴る仕組みとなっている車が多いです。ブザーが鳴った場合は、対策を講じる必要があるでしょう。

ですが、最も注意が必要なのはエア漏れしている場合です。 エア漏れしている場合は、エンジンを止めた際に、シューという空気が抜ける音がします。この場合は運転を止め、速やかに修理工場などで点検してもらいましょう。

車間距離を十分に取る

大型車を運転する際には、車間距離を十分に取ることが重要です。 油圧ブレーキを採用している普通車は、仕組み上ブレーキを踏んでから、車が停まるまでの時間が短くなっています。

しかし、エアブレーキの場合は、ブレーキを踏んでから、車が停まるまでの時間が長く、急停車するのが難しいです。 前を走る車が急停止したケースなども想定して常日頃から車間距離を十分に取り、余裕を持って停車することがより重要です。

 

中古トラックに関することはステアリンクへ

この記事ではエアブレーキについて解説しました。エアブレーキは多くの大型車に採用されているブレーキのことで、空気の力で車を停車させます。大型車を運転する際には、足の裏全体を使ってブレーキを踏む、バタ踏みをしないといった注意点を理解したうえで運転をするようにしましょう。 また、エアブレーキが採用されている中古トラックの購入を検討している人は、ステアリンクへお問い合わせください。

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