トラック・運送・トラックドライバー情報

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トラックの荷積みのコツとは?手積みやパレットなど種類別のコツを解説

更新日:2023/07/19

荷積み作業は、荷物を傷つけず安全に運送する上で重要です。

ドライバーがどれだけ丁寧な運転を心がけても、正しい荷積みが出来ていないと荷崩れする可能性が高いからです。荷崩れすると時間通りの配送が出来ずに損害を被ることもあります。

そこで今回は、トラックの荷積みで押さえておくべきコツを解説します。

積み下ろしで知っておきたいこと

ここでは積み下ろしで知っておきたいことを解説します。

荷物の高さをできるだけ均一にする

荷物の高さが揃っていないと、トラックの速度が急に変動したときに振動で荷物が前後に移動しやすいです。

万が一荷物の中に割れ物などの取り扱いがデリケートなものが含まれていると大変なことになりかねません。荷物の高さはできるだけ均一に揃えて荷積みをしましょう。

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前後左右のバランスを考えて積む

カーブを走行する際は遠心力がかかり、前後左右のバランスが整っていないと荷物が乱雑になる可能性があります。

また、ブレーキを踏む際にも荷物のバランスが取れていないとあちこちへ移動してしまいます。荷積みをする際には、前後左右のバランスを考慮しましょう。

手積みやバラ積みのコツ

ここでは手積みやバラ積みのコツを解説します。

荷積みは積む荷物によって変わる

荷積みの方法は積む荷物の種類によって変わります。

安全かつ効率良く荷積みするには、あらかじめ全体の荷物の形状や重量を確認してから行なうことが大切です。

重い荷物は下で軽い荷物は上

重い荷物は下に、その上に軽い荷物を積んでいくのが基本です。

もしこの手順を無視すると、下の荷物が潰れて荷物が破損するだけでなく、全体のバランスが崩れる可能性があります。形や大きさ、重さの異なる大量の荷積みをする上では、荷物の重量を考慮しながらバランス良く積み上げるのは難易度が高く注意が必要です。

隙間を作らず倒れそうな荷物は倒すか固定

荷台の中に隙間があると、運搬中のブレーキや振動が原因で荷物が移動する場合があります。

手積み/パレット積み問わず、なるべく隙間を作らずに荷物を積み入れるのがポイントです。手積みの場合は隙間を作らずに積むことで、より効率的に運送できるメリットもあります。

もしどうしても隙間ができてしまう時は、クッションや座布団などの緩衝材で隙間を埋めると良いです。また、倒れやすい形状の荷物はあらかじめ倒して積むか、専用のベルトなどを用いて固定しておきましょう。

あてもので傷付き防止

ステンレス製など、傷がつきやすい荷物を積み入れる場合、荷物に傷が付かないよう注意を払う必要があります。

専用の紙材や板を使用して荷物が傷付くのを防ぎましょう。

パレットやフレコン積みのコツ

ここでは、パレットやフレコン積みのコツを解説します。

パレットは隙間を作らない

パレットは、同様の形状・大きさのものを大量に運搬する際に非常に役立つアイテムです。

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しかし、パレット間に隙間ができていると荷物事故に繋がる可能性が高いです。荷物事故を防いで安全に運送するには、隙間には緩衝材を入れパレットをラップで固定すると安心です。

物流にかかせないパレットって?

パレットの種類は豊富で、ダンボール製、鉄製、アルミ合金製、リサイクル製のプラスチックパレットなどいろいろな種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。

【木製パレット】

良く使われる代表的なパレット。

【プラスチックパレット】

衛生的で軽量かつ高強度。

【段ボールパレット】

空輸・ワンウェイ輸送に最適。

 【リサイクルパレット】

環境に優しいリサイクル再資源パレット。

一般的に使われるのは上記のものが多く、特殊なパレットも存在します。

【長尺ポールパレット】

長尺物収納パレット積み降ろしも容易。

【メッシュボックスパレット】

バラ物保管、通い箱として最適、カゴ型軽量ボックス。

【ロールボックスパレット】

荷物の仕分け・詰替え、そのまま必要な場所へ。

【ラムダテナー】

ロットが大きく、パレット単位での入出庫作業に適しています。
ケース単位での出荷には不向き。

フレコンは2段積みが原則

飼料や穀物などの運搬でよく使われるフレコンは、リフトやクレーンによって荷台へ運び込まれます。

フレコンは1つあたり1トンととても重いため1段積みをする場合もありますが、安全性の考慮から、原則2段積みで行ないましょう。

しっかり積み付けて隙間を作らない

フレコンには角型と丸型の2種類がありますが、そのうち丸型は特に形状的に隙間が生まれやすく注意が必要です。

フレコン同士の隙間ができないようしっかりと密着させて荷積みしましょう。

積み下ろしの専門用語も解説

最後に積み下ろしの専門用語も解説しておきます。

荷姿

荷姿とは、荷物の見た目や状態を指す物流用語です。

段ボール、コンテナ、木箱などが荷姿の具体例。運搬作業に入る前に荷姿を確認しておくと、荷積み作業のイメージがしやすくなります。

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ゲテ

ゲテとは、梱包されていないタイヤなどの荷積みをする上で形状の悪い荷物を指します。

少し意味が異なりますが、作業員を複数名必要とする積み入れが大変な荷物を表すこともあります。

てんぷら

荷物の上に軽い箱を積み入れ、あたかも荷物があるかのように見えて実は中身がスカスカの状態のことを『てんぷら』と言います。

てんぷらをするとドライバーは見た目よりも荷台の重量が小さく済むため、運転が楽になります。しかし現場の荷主に目撃されるとトラブルに繋がるので、てんぷらはしないのが無難でしょう。

パンク

パンクとは荷台に荷物がいっぱいで、それ以上荷物の積み入れが不可能な状態を指します。

パンクした時点でドライバーはトラックを出発させます。

まとめ

トラックの積み下ろしをする上で、注意すべきポイントについて解説しました。

荷物を安全に運ぶためには、丁寧な運転を心がけるだけではなく、加えて正しい荷積みの知識が必要不可欠です。あらかじめ荷物の特徴を把握しておくことで、積み下ろし作業は効率よく安全にできます。

それぞれの荷物に適した荷積みの方法、積み下ろしで使われる専門用語を頭に入れ、正しい荷積みをマスターしましょう。

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