トラックの荷台に荷物を積むときは、荷物をロープで結ぶ場合があると思います。
トラックに荷物を積んだとき、ロープの固定が甘いと走行中に荷物が崩れて大変な事に。荷物を確実に固定するためにも、正確なロープの結び方を覚えておきましょう。ロープを使った結び方は「ロープワーク」と呼ばれていて、簡単に結べるだけではなく緩まないことや簡単にほどけることが特徴です。
今回はロープワークの結び方を解説します。
目次
トラックでロープを使う前の大事なこと
ここでは、トラックでロープを使う前の大事なことを紹介します。
■ロープの条件
ロープが劣化していたり、切れそうな箇所がある場合は、事故やトラブルにつながる恐れがあります。そのため、ロープの状態を確認するとともに、以下の条件を満たすロープを使用するようにしましょう。
・強度が十分であること
・劣化していないこと
・表面が滑りにくい素材であること
・太さが適切であること
・結び目を作ったり、曲げたりした場合にも断裂しないこと
この中でも特に強度が重要で、使用するロープはトラックの積載量に応じた強度を持ったものを選びましょう。また、ロープを買い替える際は、使用頻度や目的に応じて適切なものを選ぶことも大切です。
■結び方で覚えること
ロープを使う際には、適切な結び方を覚えておくことが必要です。
適切に結ぶことで荷物の転落やロープが解けることを防げます。以下に代表的な結び方をまとめました。
・クロス結び:2本のロープを交差させ、結び目を作る方法。荷物を縛りつけるのに適しています。
・トラックノット:ロープを2回巻き、結び目を作る方法。トラックで荷物を縛りつける際によく使われます。
・ボウライン結び:ループ状のロープを作り、その中に別のロープを通して結び目を作る方法。緊急時に脱出する際に使われることもある結び方です。
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トラックロープの種類と用途
トラックで荷物を運ぶ時に使うロープは、素材の種類も豊富です。
種類
トラックロープは、用途によって多様な種類が存在します。
一般的には、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、そして鉄道用トラックロープの4種類があります。ナイロン製のトラックロープは、強度が非常に高く、耐摩耗性に優れています。そのため、重い貨物を牽引するための長距離トラックの荷台や、オフロード車両用のウィンチなどに使用されます。
ポリプロピレン製のトラックロープは、ナイロンよりも軽く、柔軟性に優れています。また、化学薬品に対する耐性もあるため、化学物質輸送に適しています。高い耐久性と耐熱性を備えています。そのため、建設現場や船舶用途など、厳しい条件下で使用されることが多いです。
鉄道用トラックロープは炭素鋼製の鋼索でできており、強度が非常に高いため、列車を牽引するために使用されます。
用途
トラックロープは、主に重量物の牽引や固定に使用されます。
例えば、大型トレーラーや運搬車両での貨物積載、船舶や航空機での荷役、建設現場での重機移動やクレーン作業など、多様な用途があります。トラックロープは、長さや太さ、強度など、用途に合わせて選択する必要があります。また、ロープの強度を超えた荷重や急激な力がかかると、ロープが切れたり劣化したりする可能性があるため、適切なメンテナンスが必要です。
さらに、トラックロープは適切な取り扱いと保管が必要です。長期間使用しない場合は、直射日光や高温多湿な場所から保管することが重要です。適切に扱われたトラックロープは、長期間にわたり安全に使用できます。
南京結び
南京結びは、ロープを結ぶための簡単で堅牢な結び方の一つです。
2つのロープを互いに結び合わせることができ、通常は異なる太さのロープでも使用できます。南京結びは、2つの平行なロープの上下に、2つのループを作成することによって作成されます。最初に、片方のロープの端を手に取り、この端を2回ほど折り曲げて、ループを作ります。
次に、もう一方のロープを取り同じようにループを作ります。2つのループをクロスさせ、片方のループをもう一方のループの中に通します。そして、もう一方のループも同じようにもう一方のループの中に通します。最後に、両端を引っ張って結び目を締めます。
南京結びは強くて堅牢な結び方であり、解くのも比較的簡単です。また、滑りやすいロープを結ぶ場合でもしっかりと結べるため、登山や釣り、キャンプやボートなど、アウトドアでの様々な用途に適しています。
輸送結び
輸送結びは、荷物を固定するための結び方の一つ。
積荷が移動しないようにするだけではなく、トラックやトレーラーなどの荷台や車両に荷物を載せたり降ろしたりする場合に使用されます。輸送結びを行う前には荷物の形状や重量、移動する距離などを考慮して、使用するロープの種類や太さ、長さを選択しましょう。また、荷物を固定する位置や向きも重要な要素となります。
輸送結びの手順は以下の通りです。まず、荷台や車体にロープを固定するためのアンカーポイントを設定します。次に、荷物を適切な位置に移動させます。ロープを荷台や車体のアンカーポイントに固定し、荷物を引っ張りつつ、もう一方のロープを荷台の反対側のアンカーポイントに固定します。
このとき、荷物に適度な圧力をかけるため、ロープを引っ張る方向と角度に注意する必要があります。最後に、ロープをしっかりと締め、余分な部分をカットすることで、荷物を安全に固定できます。
もやい結び
もやい結びは、荷物をしっかりと固定するための結び方の一つで、とくに滑りやすい表面や重い荷物の移動を防止する場合に効果的です。
その名前は、もやい船に使われる結び方に由来しています。もやい結びを行うためには、まず、荷物に適した太さのロープを用意し、荷物を固定する場所にアンカーポイントを設定します。次に、ロープを荷物の周りに1周巻きつけ、2本のロープを交差させて、荷物の反対側に持っていきます。
その後、荷物を引っ張りながら、2本のロープを交差させ、もう一度荷物の反対側に持っていきます。この手順を繰り返し、最後にロープをしっかりと結んで締めます。もやい結びは、荷物を強固に固定できますが、解除するときには注意が必要です。ロープを引っ張りながら、交差している2本のロープを1本ずつ外していき、最後に結び目を解くことで、簡単に荷物を解除できます。
もやい結びは、荷物の重量や形状に関係なく、非常に強力な結び方であるため、多くの場面で使用されています。
まとめ
荷台に荷物を積む際は、正しい方法で積んでいないと、荷崩れが起きることもあります。
もしも荷崩れが起きたら、荷物が破損して、事故につながってしまうことも考えられます。このような事態を防ぐためにも、荷物の積み方のポイントも覚えておきましょう。
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