機械式とは、冷凍車の中で最も主要となる仕様であり、乗用車の室内クーラーと同様の仕組が採用されており、コン
テナ内に大型のエアコンが搭載されております。
まず空気を、高圧のガス状にするコンプレッサーから外気の作用で冷却・液化させるコンデンサーに流し、冷凍装置
の内部に冷媒液を気化させるエバポレーターを通過させ、周囲の熱を除熱しコンテナ内を冷却します。発電方法は、
補助エンジン式とエンジン直結型の2種類があります。
補助エンジン型
補助エンジン型とは、トラックのメインエンジンとは別に冷凍機を稼働させる
ための小型エンジンが搭載され、トラックのエンジンが停止していても冷凍機
を稼働させることができ、大型トラックやトレーラーなどに用いられていま
す。補助エンジンの利点は、メインエンジンとは独立しているため、冷凍機を
稼働させる動力を大きく維持することができ、例えば、冷却効率が良いこと
や、メインエンジンを停止してもコンテナ内の温度を低く継続維持することが
できます。しかし、エンジンが2つあり燃料を共有していることから燃費が悪
くなる点や、装置自体が大きいため、コンテナ内の積載スペースが確保しにく
い点があることや、また重量に関しても車重が重くなるため、最大積載量が制限
される点などのデメリットもあります。
補助エンジン型
エンジン直結型とは、走行の動力となるメインエンジンにコンプレッサーを
増設し、冷凍機の動力として使用します。主に小型の車両から4トントラッ
クを中心に用いられています。エンジンが1つなので燃費効率が良く、冷凍
機の装置一式が小さく軽いため、積載量が多く確保できます。その代わり、
メインエンジンを停止すると、冷凍機も同時に停止してしまいます。また、
メインエンジンの動力を冷凍機にも使用し、分散するため、渋滞などでエン
ジンの回転率が落ちた状態が続くと冷却能力が減少します。