「4トントラック」という名前は通称であり、正しくは中型トラック、あるいは普通トラックと言われています。 ただし、
トン以上のトラックすべてを含むため、一般的には4トントラックと呼ばれます。
この4トンとは、そのトラックに積載できる荷物の総重量の目安のことで、車体の重さではありません。
つまり、4トントラックは「大体4トンぐらいのものが積み込めるトラック」であると覚えておきましょう。
車体の重さを含めると、大体8トン前後あるため、運転するには最低でも中型8トン限定免許が必要です。
もちろん、この4トン積めるという点と、最低でも中型8トン限定免許がいるというのはあくまでも目安のお話。
車両形状や、車両総重量・最大積載量によって必要な免許は違うので注意しましょう。
総重量・積載の算出方法
4トントラックに限らず、車両総重量と最大積載量は、そのトラックを運転するうえで、持っている免許の制限の範囲内かどうか
を判断する大事な情報です。
これを気にしないままに乗ってしまうと、無免許運転として罰せられ、3年以下の懲役または50万円以下の罰金という非常に重い刑事責任を問われます。
そのため、「4トントラックだから中型免許でOK」と勘違いせずに、必ず車検証などでトラックの情報を整理しておきましょう。
見るべきポイントは、車両全体の重さである「車両総重量」と、積載できる重さの上限である「最大積載量」です。
4トントラックの場合、車両総重量はおおむね8トン前後あります。
これは、2007年の道路交通法改正前まで、普通免許で8トン未満のトラックまでは運転出来ていたことが理由です。
一部車両は、架装の関係で8トンを超えてしまっているものの、だいたい8トン前後と考えていいでしょう。
一方の最大積載量とは、車両総重量から車体の重量と乗車定員×55kgを引いた、ぎりぎり安全に運転できる重量の限界のことを言います。
ややこしいので、計算式で書き直してみると、次のようになります。
「車両総重量=車両重量+(乗車人数×55kg)+最大積載量」ではこの表をもとに最大積載量を割り出してみましょう。
「最大積載量=車両総重量-{(車両重量+(乗車人数×55kg)}」このような計算式となります。
この、最大積載量の部分が4トン未満のトラックを4トントラックというのです。
もちろん、荷台の形状によって最大積載量は変わりますので、判断材料としては車両総重量が8トン前後のトラックが、
4トントラックだと覚えておきましょう。
4トントラックを運転する場合に必要な免許
4トントラックを運転するには、そのトラックに適した免許が必要になります。
実は、4トントラックが一番必要とする免許がややこしいため、その違いをきちんと押さえておかなければなりません。
4トントラックの運転に必要な免許は、最低でも中型8トン限定免許、そして、中型免許、大型免許のいずれかになります。
先に少しお話しましたが、運転できるトラックは、そのトラックの車両総重量と最大積載量で変わります。
車両総重量・最大積載量と必要な免許を一覧にしてみたので、自分の持っている運転免許で運転できるかどうかを確
認してみましょう。
免許の種類 | 車両総重量 | 最大積載量 |
中型8トン限定免許 | 8トン未満 | 5トン未満 |
中型免許 | 11トン未満 | 6.5トン未満 |
大型免許 | 11トン以上無制限 | 6.5トン未満 |
運転するために一番必要で確実な方法は、大型免許を取得することですが、4トントラックの場合、中型免許でもほとんど
問題ありません。
中型8トン限定免許と中型免許の大きな違いは、架装の関係で8トンを超えてしまっている4トントラックでも、
問題なく運転できることです。
架装を行うトラックのなかにパッカー車やゴミ収集車と呼ばれる「塵芥車(じんんかいしゃ)」があります。
このトラックでは特殊な架装が施されている場合が多く、8トン限定免許や中型免許で運転できない場合があるのです。
しかしこのような特殊な架装が施されていない限りは、中型免許で対応できるので、4トントラックを運転する
機会が多いのであれば、中型免許を取得しましょう。