エルフは2019年8月26日で発売60年となり、累計生産台数は650万台を超えている歴史深い人気の商品です。歴代の
いすゞのエルフは5代目まであり、最新のエルフは6代目となります。
ここでは、エルフの誕生から現在の6代目までコンセプトや特徴を紹介します。エルフの性能の変化を知ることで人気
の秘密を知ることができますよ。
最も効率よく荷物を運ぶ|初代エルフ
初代エルフは1959年8月26日にキャブオーバースタイルで誕生しました。キャブオーバーとは車体エンジン部分の真
上に運転席があるタイプです。運転席の位置が乗用車より高くなりボンネットもないため、前方の視界がよくなる点
が魅力の1つでした。
デビュー当時はガソリンエンジンでしたが、翌年にディーゼルエンジンが導入され、耐久性は国内外問わず市場から
も高く評価されていました。
フラットロー車の誕生で人気|2代目エルフ
2代目エルフはフルシンクロタイプのトランスミッションが搭載されました。フルシンクロタイプとはトランスミッシ
ョンの歯車(ギヤ)変速をスムーズに行う装置です。この機能のお陰で、ドライバーの負担は大幅に軽減されました。
1972年には、床面地上高450mmのフラットロー車であるエルフマイパックが発売されました。手積み作業の多い小
型トラックには、「床面地上高の低さ」は重要な要素であることから、長年にわたり市場で活躍しました。
寅さんエルフ|3代目エルフ
1975年に登場した3代目エルフは、CMキャラクターであった渥美清氏の愛称から「寅さんエルフ」の名称で親しまれ
ました。また当時ディーゼル車の欠点であった、寒冷時の始動性を改良するクイックオンスタートが採用されていま
す。欠点が解消されたこともあり、1978年には国内累計登録台数100万台を達成しました。
ボディーカラーの変化|4代目エルフ
1984年に登場した4代目エルフは、ボディーカラーがホワイトに変わりました。さらに、四輪駆動車がラインナップ
に加わったため雪国でも重宝されました。
ディーゼルエンジンは、2.5リッターの直噴エンジンが搭載され、当時世界最小クラスのエンジンとして認知されていました。
人に優しい車|5代目エルフ
1984年に登場した4代目エルフは、ボディーカラーがホワイトに変わりました。さらに、四輪駆動車がラインナップ
に加わったため雪国でも重宝されました。
ディーゼルエンジンは、2.5リッターの直噴エンジンが搭載され、当時世界最小クラスのエンジンとして認知されていました。
圧倒的な低燃費|6代目エルフ
2006年に誕生した6代目のエルフが最新モデルです。6代目エルフはユーザーの要望や使用環境、法規等を調査し改良
しています。初代エルフと6代目エルフの排気量や出力、トルクを比べた表は下記の通りです。
項目 |
初代エルフ |
六代目エルフ |
型式 |
DL200(ディーゼル車) |
4JJ1(ディーゼル車) |
排気量 |
2.0リッター |
3.0リッター |
出力 |
52PS |
150PS |
トルク |
12kgm |
38.2kgm |
従来、2-3トン小型トラックで主流排気量は5.0リッタークラスでしたが、出力やトルクの改善により3.0リッタークラ
スでも適応できるようになりました。低排気量となったため、2トン積小型ディーゼルトラックでは11.8km/lとNo.1
の低燃費を実現しています。
さらに、警報および緊急ブレーキにより衝突回避や被害を防ぐ「プリクラッシュブレーキ」や、フロント2か所にある
レーダーで死角エリアの障害物を検知する「交差点警報」などの安全機能も豊富に搭載されています。小型トラック
の事故を分析して装備された機能であるため、ドライバーの安全運転を手助けします。