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トラックのクラッチ滑りとは?交換のタイミングと費用を徹底解説

更新日:2023/06/01

トラックのクラッチは消耗品といわれます。では、クラッチはどのようなタイミングで交換すべきなのでしょうか。交換にかかる費用の目安も含めて、トラックのクラッチ交換について解説しましょう。

 

トラックのクラッチの構造と役割

まずは基本知識として、クラッチの構造と役割を確認していきましょう。

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トラックのクラッチの構造

最初にクラッチの構造を解説します。クラッチはトランスミッションとエンジンの間にある動力伝達装置。クラッチを踏み込んでエンジンの動力をタイヤから切り離したり、エンジンの動力をタイヤへ伝える役割を担うのです。

クラッチ滑りは、クラッチディスクの摩耗が原因で発生します。クラッチカバーやスプリングの劣化でもクラッチ滑りが発生するのです。クラッチ滑りが発生すると何かしらの異常が現れるので、点検や交換など必要な措置を取ることになります。

トラックのクラッチの役割

クラッチは、トランスミッション(変速機)とエンジンを繋ぐ役割をしています。トランスミッションはエンジンの力を最適な状態でタイヤに伝える役割をしています。

エンジン側にはフライホイール、クラッチ側にはクラッチディスクという円盤状のパーツがあります。この2つは普段はぴったりと密着していますが、クラッチペダルを踏むと離れます。ギアチェンジをしたいときはクラッチを踏んでエンジンの力がトランスミッションに伝わらないようにします。ギアチェンジが終わったら再びエンジンの力をトランスミッションに伝えます。この一連の動作で車はスムーズに走行できます。

なお、一般的な乗用車ではクラッチは油圧のみで動作しますが、トラックなどの大型車では通常、空気圧と油圧を併用しています。

 

クラッチが滑るとどうなる?

トラッククラッチ

ここではクラッチ滑りによる影響を解説します。

速度が出ない

クラッチが滑るとエンジンの動力がタイヤに伝わらないので速度が出ません。

ギアチェンジできてもエンジンの回転がタイヤに反映されにくくなるため、これまでと同じよう走れなくなります。この状態ではクラッチ部品の相当な摩耗が懸念されるので、できるだけ早く修理工場で点検や修理してもらいましょう。

ギアが入らない

クラッチが滑るとギアが入らなくなります。車はクラッチを踏み込んで4速・5速・6速など何段階かに分けて上げていきます。ギアが入らない状態は、エンジンの動力がタイヤに伝わらないので走れなくなるのです。

クラッチの遊びが無くなる

クラッチ滑りを放置しているとクラッチの遊びがなくなります。遊びは動作してすぐに反応したら危険なため設けられています。遊びを放置していると走行不能に陥って修理代が高くなる可能性があります。

クラッチをつないだ時の振動

クラッチ滑りが発生すると、クラッチをつないだ時にガタガタと振動します。「もしかしたらつなぎ方が悪かったのか」と思うかもしれませんが、頻繁に起こるようなら注意が必要です。そのままの状態で走行すると、ギアの破損で修理代が高くなるだけではなく、最悪の場合走行不能になる場合もあるので注意しましょう。

 

クラッチ滑りの確認方法

ここではクラッチ滑りを確認する方法を解説します。

最初に行なうのが「エンストテスト」です。エンストテストとは、エンジンをかけてブレーキを踏み込みクラッチを踏みます。その後、一番高いギアに入れてブレーキを踏んだままでクラッチをゆっくりと緩めます。この時に途中でエンストすれば遊び確認ができますし、万が一いきなりエンストしたら遊びが無いことになります。

最後は「走行中テスト」です。一番高いギアから2番目(4速なら3速)に入れてエンジンの回転数を2000から3000で走行します。アクセルを奥まで踏み込んでクラッチが滑っていると、一瞬だけエンジンの回転数が上がります。走行テストを行なう時には周囲に危険が及ばないか・制限速度を守りながら行ないましょう。

 

クラッチの交換を怠るリスク

このクラッチは経年劣化します。劣化とはつまり、クラッチディスクが摩耗することです。また、クラッチディスクを押さえ込んでいるスプリングの力も弱くなります。いずれの場合も、劣化すればクラッチが滑りやすくなります。

クラッチが滑るとクラッチペダルを踏み込んだときの“遊び”が大きくなり、ギアが入りづらくなります。すると急発進や坂道発進に支障が生じるようになり、最悪の場合は走行不能になることもあります。突然、走れなくなって思わぬ事故を起こすことも考えられるので注意が必要です。

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トラックのクラッチの寿命と交換タイミング

トラッククラッチ滑り

クラッチディスクは半クラッチを多用すると早く摩耗してしまいます。エンジン回転を上げたままの走行や、クラッチペダルに足を載せたままの運転も消耗を早めます。そのため、ドライバーの運転の仕方によってもクラッチの寿命時期は変わりますが、一般的にはクラッチディスクの交換時期は走行距離10万km、年数では7~8年が目安といわれています。

普段は半クラッチを使いすぎないように注意して運転し、その上で10万km、あるいは年数7~8年が近づいたらクラッチディスクの交換を考えましょう。なお、クラッチの修理はクラッチディスクだけを交換すれば良いわけではなく、ほかにクラッチカバー、レリーズベアリングなどもあわせて交換するのが一般的です。

 

トラックのクラッチの交換にかかる費用

トラックのクラッチ交換にかかる費用は、部品代、工賃を含めて15万円~30万円程度で、トラックのサイズが小さければさらに低く、大きければさらに高くなる場合があります。
また、依頼する整備工場、ディーラーによって額も変わってきます。あくまで参考価格と考えてください。

クラッチはなるべく負担をかけないように乗りこなすのがプロのトラックドライバーです。そしてその場合でも、クラッチの滑りに注意して、適切なタイミングで交換をするようにしてください。

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